ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

山本太郎議員の問題提起は至極真っ当である。 近頃の現象[一一五五] 

山本太郎 
「原発がミサイル攻撃されたら?」 
「国会質問」機にネットで大反響


 「原発が弾道ミサイルの攻撃を受けたら、どのぐらい放射性物質が出るのか」。山本太郎参院議員(40)が国会でこんな単刀直入の質問を繰り出して、ネット上で反響を呼んでいる。
(中略)
 「生活の党と山本太郎となかまたち」代表として、山本氏はまず、明らかに憲法違反であり、「戦争参加法制だ」と批判して、法案に反対する立場を表明した。続いて、国際紛争については軍事力でなく外交力で対処すべきだなどと自党の対案を述べた後、政府が差し迫った脅威とする中国、北朝鮮、ロシアが弾道ミサイルなどで攻撃してきたケースについての質問を始めた。(J-CASTニュース)


【雑感】さすが山本太郎! 痛快なり!

 実はこれ、タカ派の友人らも大昔から指摘して「だから九条を破棄せなあかんのや」と語気強めて主張していた。その理屈を逆手にとるとは。
 原発がテロや敵国から狙われるリスクを指摘していた著名な文化人で真っ先に思い浮かぶのは元グリーンベレー大尉をウリにしていた柘植久慶氏だった。(余談1)

 原子力発電所を攻撃する事は果たして国際法上ありえるのかどうかだが、残念な事にそれを無視する勢力は現実に存在しているので、可能性としてはあり得る話である。また日本より西に位置する国や勢力にとっては偏西風のおかげで放射能の灰が直接降りかかる事はあまり無い。

 また、かつて共産党の吉井英勝衆院議員(余談2)が2006年に当時の第一次安倍内閣に「巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問主意書」を提出、後の福一メルトダウンを予見する内容に対し安倍総理をはじめ歴代の政権は対策をしないまま放置した、という苦い前例がある。

 だから山本太郎氏の追及は正論なのだ。周辺国との脅威を根拠に安保法制改正を目論むのであれば、原発が攻撃目標とされるのは当然想定され対策がとられていなければならない。吉井氏の問題提起に対して安倍氏は何もやってなかった訳だから、野党議員として山本氏が「安倍ちゃん、大丈夫か」と確認をするのは至極当然である。

 ところが、ネット上で沸騰している山本氏への批判を見ていると筋違い見当違いがあまりに多い。批判の相手を間違えているのではないのか。山本太郎議員ではなく安倍晋三総理に向けなければならない。
 「国防上の機密なので詳細は差し控えたい」というのなら話は解るが、「定量的な被害想定をしておらず、事態の推移を見て避難などの範囲を決める」との説明では、事実上なにも対策はとっていないも同然となる。特にネトウヨ諸君は、本来なら「安倍よ、なにしとんねん。山本ごときに突っ込まれて恥ずかしくないのか」ぐらい言うべきである。

 代表的な頓珍漢批判を紹介しておく。
だからミサイル撃たせないように安保が必要なんだろ
 安保が有ろうが無かろうが周辺諸国の脅威が事実であるなら原発は敵から見れば有益な攻撃目標である。安保を強弁しながら原発防備を疎かにしているのが問題である。
無限大に危機を想定しろと言っている
 軍事の世界で原発は最重要課題のはずだが。
意味がわからん やられるまえにやれってこと?
 人の話をちゃんと聞かんかい。日本語わかる?
 
 山本太郎氏の主張を簡単にいえばこうなる。
そんなに安保が必要と力説するなら当然原発対策も考えているはずだ、えっ? なに? なんも想定も対策もやってないてか? ふざけるな! 国防の重要課題をなおざりにして安保やと? やっぱり国を守るための安保やのうて、アメリカ軍と一緒に侵略やろうぜの法案やないけ

 山本太郎氏のこれまでの議員活動を見ていると、従来の左翼とは完全に異なっている。かつては辻元清美氏が左翼護憲派のホープで異能者だったが、その辻元氏が悪い意味で「常識人」に見えてしまうほどの活躍だ。
 今までの言動を見ていると、もしかして山本太郎氏は右翼の魔王と言われた北一輝(余談3)に近い考え方を持っているかもしれない。

(余談1)彼の著作は若い頃よく本屋で立ち読みした。買って読もうとは思わなかったが、立ち読みで暇を潰すにはなかなか面白い読み物だった。
 私は軍事オタクではないので最近まで知らなかったが、Wikiによると元グリーンベレー曹長の三島瑞穂氏から経歴詐称を疑われていたようだ。それが影響しているかどうかは不明だが、柘植氏はグリーンベレーとの関わりは今でもホームページで主張しているものの「元大尉」とは書かなくなった。
 大尉(キャプテン)というのは陸軍では中隊長クラスで、少尉(ルタナン)がキャプテン補佐の意味がある事からも、現場のトップというポジションでそこそこお偉方だ。誰もがなれる階級ではない。ましてや特殊部隊の大尉なんて、友人は「事実なら何か米軍とは特別な関わりがあるのではないか」と指摘していた。

(余談2)吉井氏は堺市議や大阪府議を務めたあと衆院議員になったので、堺に住む私には馴染みのある議員だった。京大工学部原子核工学科卒ゆえ原子力に極めて明るい。

(余談3)右翼思想家、二二六事件で蜂起した青年将校たちの顧問のようなポジションと見られていたため、民間人でありながら軍法会議にかけられ銃殺に処された。右翼と呼ばれているが、考え方自体は社会主義者である。孫文や毛沢東の中国革命にシンパシーを感じていたといわれている。
 なぜ「右翼」に分類されているのかというと、彼は「天皇の下の平等社会」を主張していたから、天皇などの特権階級を否定する左翼は彼を社会主義者とは認めていない。一方、右翼の研究家からは社会主義者と思想的に違いがなく、便宜的に天皇を推戴する形をとっているが、革命がもし成立したら皇室を廃止する魂胆ではないかと疑っている者がいる。


 
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[ 2015/08/01 21:24 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)
私もテレビ中継見ましたが山本太郎が常識的な安全保障・国防感覚持っているので正直驚きました。

少なくとも旧社会党のような非現実的な非武装中立論者ではなさそうですね。原発が存在する以上、その防衛措置は国家として当然のことであり山本太郎の指摘は正論でしょう。
[ 2015/08/02 07:25 ] [ 編集 ]
うろぱす氏へ

 山本太郎氏は旧社会党のような「九条真理教信徒」の精神状態ではなく、かなり頭が柔らかい。

 ネット上で反響しているネトウヨの「反論」が情けない。山本氏に言うのではなく、安倍総理に対して「山本ごときに言われて恥ずかしくないのか、しっかりしろ」と言うべきです。

 安倍内閣やネトウヨは、結局は九条真理教信徒と同レベルの裏返しです。


> 私もテレビ中継見ましたが山本太郎が常識的な安全保障・国防感覚持っているので正直驚きました。
>
> 少なくとも旧社会党のような非現実的な非武装中立論者ではなさそうですね。原発が存在する以上、その防衛措置は国家として当然のことであり山本太郎の指摘は正論でしょう。
[ 2015/08/02 08:12 ] [ 編集 ]
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