あわぢびーるを飲んだ。
【雑感】今年のお盆も例年通り本籍地母屋の草刈と剪定作業のため帰省した。
ただ、今年の場合は観光目的をいつもより盛り込んだ。連れ合いが文句を言いだしたのである。私は車の運転ができないため連れ合いが独りでハンドルを握る。田舎の家に着くと、家屋の清掃と庭の草刈と剪定作業、畑の酢橘の収穫など、およそ休日を楽しむために帰省するのではなく、本籍地の家屋を維持管理のための野良仕事をしに帰るのである。田舎に仕事があれば私一人だけでも「単身赴任」の形で転職して管理したいくらいなのだが、残念ながら転職先は見つからない。
「観光をしたい」という連れ合いの要望を叶えるべく、スケジュールに高知の観光地巡りを入れるのだが、郷里近くの龍河洞や高知市内の「日曜市」や桂浜や坂本龍馬関連の名所などはあらかた訪問した。連れ合いは四万十川を観たいと言い続けてきたのだが、日程を考えるとどうしても高知市より西へ遠出するのは困難。
よって妥協策として大阪への帰路で一泊して身体を休めてもらう事にした。今年は淡路島の南にある国民休暇村に一泊した。ここには温泉があるので、温泉好きの連れ合いにゆったり休息をとってもらおうという趣向である。
休暇村南淡路は厚生労働省監督下の財団法人が経営しているようだ。偏見から設備は古くて食事の内容が悪いと思っていたら、清潔で真新しい宿で食事も豪華な気分にさせてくれるものだった。食材にうるさい連れ合いも満足していた。食事の後はちょっとしたお勉強イベントがあって、この日は海ボタルの観察や天体観測(天体観測は雨天のため星座のスライドショーに変更)がある。私たちのように小さな子供を持つ家庭ではありがたい。(余談1)
私はいつもの悪い癖が出て、休暇村がオプションで提供しているビール飲み放題を注文してしまった。たしか1時間で1300円程度だったか、元を取るべくキリンの一番搾りの生らしきビールを何杯もおかわりした。食事はバイキング形式なので、御飯モノは避けて刺身や天婦羅ばかりを食べた。連れ合いは途中で呆れて3歳児の息子を連れて部屋へ帰って行った。
元は取れたと思うが、大量に飲みすぎたため気分が悪くなり、便所でしばらく避難した。幸いにも吐く事はなかった。御飯モノを避けたのはなかなかの策だったが、天婦羅が良くなかった。刺身に絞るべきだった。
そんな事を呟くと、連れ合いが「アホやアホや」と囃し立て、息子も連れ合いの真似して追従する。
さて、本題の「
あわぢびーる」である。翌朝、1階のラウンジに降りると「
あわぢびーる」の幟を立てていたので注文した。残念ながら前日のキリンビールが響いてビールを美味しくいただく事ができなかった。
しかし逆にだからこそ喉の渇きに惑わされずに真の味を見極める事ができるとも言えなくもない。
これは上記写真の通りピルスナータイプである。
あわぢびーるは名前の通り淡路島の地ビールであり、ヴァイツェンやアルトなども生産している地ビールメーカーである。
私としては色の濃いアルトを置いてほしかった。というのも、ドイツではピルスナーであっても個性豊かなのだが、日本の地ビールのピルスナーはどういう訳か味も香りも似たり寄ったりなのである。しかも大手のビールメーカーもプレミアムビールと称して本格的なピルスナータイプのビールを発表するようになった。もはや地ビール業界は大手との違いを強調するためにピルスナー以外のビールに力を入れた方が良いと思うのだ。この休暇村もピルスナーよりアルトを置くべきだった。
確かに前夜に飲んだキリンビールよりホップの芳香を強く感じたのだが、値段では圧倒的にキリンが安いのだ。この
あわぢびーるは小瓶一本620円で売っていた。ところが、前夜のキリンの生のドリンクバーでは30分で650円飲み放題。サントリーのプレミアムモルツも500ミリ缶で300円前後。
やはり地ビールを飲もうという人間は大手のビールとは違う趣向を楽しみたくて飲む人が多いのだから、ピルスナーでは割高感を抱いてしまうだろう。よほどのビール通でなければピルスナー同士の味の見分けは難しい。私の場合、ヱビスやプレミアムモルツとアサヒスーパードライの違いぐらいは判るが、サッポロ黒ラベルとスーパードライの違いはイマイチ判らない。
それからもう一つ注文を付けるならば、
専用グラスを用意してほしかった。欲をいえばスニフターやゴブレット、せめて上記写真のグラスに「あわぢびーる」のロゴマークを印刷したグラスであれば、前夜の暴飲ダメージを受けた肝臓の影響で味覚が弱っていても、視覚で味わえる。
味というのは舌だけで感じるものではない。視覚でも味わうのだ。北海道で食べるジンギスカンが大阪で食べるものより美味く感じるのはそのためだ。
(余談1)海ホタルの観察会は女性職員が講師を務めた。20代とおぼしき容姿端麗、写真を撮りたかったが昨今は肖像権や個人情報が厳しいので断念。
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