エンブレム問題、海外でも関心
「新たな恥ずべき事態」 2020年東京五輪・パラリンピックのエンブレムが白紙撤回されたことについて、ほかの五輪開催都市のメディアは、東京大会の準備の混乱を「新たな恥ずべき事態に苦しんでいる」「卓越した計画性と注意深さで知られる国が、多くの見直しに追われている」などと報じている。(朝日新聞デジタル)【雑感】ネット社会は怖いねぇ。これが20年前であれば、
佐野研二郎氏は全く批判される事なくデザイナーとしてのピークを享受していた事だろう。しかしネットがあったからこそ佐野氏も、パクリかどうかは別にしてデザインのヒントとなる素材を労せず集められた訳でもあるし。
ある人が脚光を浴びて一躍時の人となる。すると必ず粗探しをする者が現れる。以前であれば膨大な資料を図書館などに籠って時間かけて探すだろうが、今は自宅PCから瞬時に検索で掘り起こされる。
佐野研二郎氏側もそれはよく承知していて、だからこそIOCのお墨付きも獲得できる水準の周辺整理と裏付け作業はやっていただろうし、最初の記者会見は特に悪いイメージは無く、むしろベルギーのデザイナーが陰険なクレーマーに見えてしまったものだ。
だがここまで馬脚が現れて、本人もこれまでの仕事の一部は認めてしまった訳だから、いくら五輪は「特別」に精魂込めて作ったオリジナル作品だというのが事実でも説得力は無い。
佐野研二郎氏は世間からの誇張されたバッシングによる精神的苦痛を強調しているようにみえるが、私には被害者の側面を強調する事で批難をかわそうとしているように見える。
私が佐野氏なら、やはりこの時期が引き際と判断するだろう。今後、東京都などの公共機関だけでなく、五輪協賛企業も続々と自社宣伝のために商品パッケージや宣伝広告などにエンブレムを使用する。そうなってくると傷口は際限なく広がり、訴訟問題が発生すれば一気に全身火達磨になるのは目に見えている。
佐野氏もそれは解っていると思うし、周囲も説得しただろう。引き際を間違えると、下手をすれば一家心中もしかねない事態になるやもしれない。それでなくても彼が経営する事務所にとっては壊滅的ダメージだろうし、私が配下のデザイナーやスタッフであれば真剣に転職を考える。
佐野氏の言い分がどこまで信じられるかは別にして、こんな不景気な話にはなってほしくなかった。韓国の平昌五輪がガタついているのを観て一部のネトウヨは嘲っていたが、これでは平昌の悪口は言えない。中国のパクリ癖を嘲る者もいたが、日本にも虚構や虚偽が横行しているとのイメージが海外に拡散されてしまった。
非科学的な言い方になるが、安倍総理にツキが無くなったのではないかと思ってしまう。いや安倍総理というよりも日本国全体にツキが無いのではと。
経済回復はなかなかだ。少し良くなり始めたかなと思っては糠喜びに終わる。東日本大震災に福一原発、その後始末が終わっていないのに東京五輪、アメリカのように戦前のロス五輪施設を流用した80年代のロス五輪と同じ方式でやるのかと思いきや、既存の施設を壊して新たに建てようとするが、デザインや施工費で揉め、今回のエンブレムでも揉めた。
こないだの国会前デモにしても、少し前までは左翼活動家は斜陽でデモをやってもせいぜい数十人、多くても数百人規模が関の山で、私が学生だった80年代の時分でも既に左翼活動は無形文化財的な存在だった。ましてやこのクソ暑い中でゆとり世代が敢えて汗だくになって権力に怯むことなく異を唱えるなんぞ、安倍総理にとってはまさか祖父の時と同じ国会包囲が自分の時代で発生するとは想像できなかったはずだ。
これほど悶着が起こりながら、原発再稼働や安保強行採決をする存念、私が総理なら自分自身が恐ろしくなって血を吐くかもしれない。陰陽道が力を持っていた平安時代などでは、天からの戒めと恐れおののくぐらいのトラブルに見舞われている。
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民主党の支持率は低迷したまま、維新は遂に分裂。
民主と松野が合流しても有権者の支持が広がるとはとても思えない。第一、あのイオン岡田が代表である限り暗いイメージは払拭出来ない。維新議員は橋下に付いたほうが絶対に有利でしょう。
仮に来年に衆参ダブル選挙があっても自民は今よりは議席が多少は減っても過半数を取るでしょう。敵は多くとも当分は安倍政権は続くでしょうね。