ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

白票にも政治を動かす力はあるのか? 晴雨堂の見解は一言「無い!」である。 近頃の現象[一一九〇] 

白票にも政治を動かす力はあるのか

 来夏の参院選で選挙権年齢が18歳以上に引き下げられますが、若者の選挙に対する無関心は年々広がっています。総務省が作成している年代別投票率の推移では、全世代で右肩下がりの投票率ですが、40年前に比べて、年代別の投票率の差が徐々に開いていることが見てとれます。
 「投票したい候補が選挙区にいないから」という意見もよく聞きますが、こんなときは白票を投じるという選択肢もあります。ここでは、「棄権も白票も変わらない」と思っている方に、白票の持つ意外な力を解説します。(政治山)


【雑感】フリーライターの上村吉弘氏が虚しい希望的観測を述べているが、私は「無い」と断言する。

 上村氏は議員の気持ちが解っていない。議員にとって選挙とは就職活動である。幾ら得票数が多くても落選しちゃったら失業である。この裏返しが、幾ら得票数が少なくても当選しちゃえばこっちのモン、任期満了もしくは解散までは議員歳費が懐に入ってくる。
 もちろん、失職しても得票数が多ければ次期選挙の期待が膨らみ浪人生活の励みになるだろうし、就職できても得票数が少なければ次期選挙のため後援会は緊張感を強いられる。
 その程度の違いはあるが、棄権が白票に変わっただけの話だ。議席の大半を占有している自民党にとっては「何がしたいんかよう解らんけど御苦労さん」と思われるのがオチだ。

 議員が最も怖がるのは落選だ。無効票ではない。落選すれば議員歳費が懐に入らないし、交通費などの諸手当が無くなるので政治活動の経費が家計を苦しめる。
 さらに落選議員にとって屈辱なのは自分の議席を失う事によって党内や地域社会での発言力や影響力が低下する事である。落選した元国会議員の自殺や変死はたまにある。

 上村吉弘氏の記事を読んでいると、この方は選挙の楽屋裏を知らないのではないかと思ってしまう。記事には「議員は選挙に行く人のために政策を語る」と述べているが、それは正確ではない。そういう議員は既成政党に属さない「市民派」議員にほぼ限られる。組織票の無い彼ら彼女たちにとっては浮動票の獲得こそが活路だからである。
 しかし、自民党などの巨大政党に属する議員にとっては「選挙に行く人のために政策を語る」のではなく「票田のため地盤のために政策を語る」のである。自分の支持勢力のために政策を語り、命がけで利権を誘導するのが議席の大半を制している保守系議員の使命である。

 上村氏は「白票は無効票になりますから、無効票の増加は浮動票や無党派層が増えているとそれぞれの後援会が分析し、より緊張感のある政策論争につながることも期待できます」と述べているが、あくまで儚い期待でしかない。
 浮動票や無党派層が増加していること自体は今に始まった訳ではない。焦るのは野党議員やその後援会だけだろう。何故なら、投票率があがっても、自党の支持につながっておらず、相も変わらず自民党優勢が続くだけだからだ。野党議員たちをイラつかせる効果はあるかもしれない。

 「投票率が高い割には得票率が低い場合、各党や選対本部は候補者に実力がないと見て、後々の候補者選定にも影響を与えるかもしれません」と上村氏は述べているが、自民党のような巨大政党にとっては前の民主党政権誕生前夜のように浮動票が野党に回るのが恐怖であって、得票率なんぞ大して気にしてはいない。得票率は全体に低下して久しいのだ。上村氏の意見は甚だ間が抜けすぎている。
 得票率が下がって影響があるとすれば、強いていえば、党内の発言力とか序列などが変わるだけだ。小選挙区で当選した議員と比例区だけで当選した議員、小選挙区で落選して比例区で復活当選した議員とでは、議員の格は違うのだ。しかし国会勢力自体に変化は無い。

 「決してポジティブな投票行動とは言えませんが、どうしても投票したい候補者がいないとき、棄権するよりは多少なりとも影響力がある。その程度の意味はありそうです」と上村氏は結論づけている。
 少なくとも安倍総理が君臨する現政権にとっては全く影響は無い。影響力ゼロどころか、むしろその状況を喜ぶだろう。自民党は保守与党を長年続けてきた結果、野党に比べれば打たれ強いのだ。政権担当者の宿命で批難やクレームを日常的に晒され続けた歴史があるので慣れている。
 私が与党議員であれば、白票を見るたびに「おっ、野党には回らなかったか。よっしゃ!よっしゃ!」と思う。

 上村氏のやり方で効果があるのは、民主党や社民党を不快にさせるだけ。共産党は鉄の組織がある上に、長年「共産党」という看板のためにイメージ戦略で苦戦を強いられ低空飛行をしてきた歴史があるので、白票層を新たな票田開拓の対象とするかもしれない。

 それだけの話だ。政治を動かす力としては、「多少なりとも」どころか、無いに等しい。

 上村吉弘氏は選対を経験していないか、あるいは遠回しに自民を利するようさり気なく援護射撃をしているか、どちらかとしか思えない。白票が増えて喜ぶのは与党、哀しむのは野党、世の中は変わらない。


 
 blogram投票ボタン にほんブログ村 映画ブログへ
ブログランキングに参加しています。
関連記事
スポンサーサイト
[ 2015/10/20 15:13 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する
映画処方箋一覧
晴雨堂が独断と偏見で処方した映画作品。
下段「日誌」項目は晴雨堂の日常雑感です。
メールフォーム
晴雨堂ミカエルに直接ご意見を仰せになりたい方は、このメールフォームを利用してください。晴雨堂のメールアドレスに送信されます。

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール
↓私の愛車と野営道具を入れたリュックです。

晴雨堂ミカエル

Author:晴雨堂ミカエル
 執筆者兼管理人の詳しいプロフィールは下記の「晴雨堂ミカエルのプロフ」をクリックしてください。

晴雨堂ミカエルのプロフ

FC2カウンター
2007年10月29日設置
当ブログ注目記事ランキング
当ブログで閲覧数の多い順ランキングです。
設置2013年6月13日
ブログランキング
下記のランキングにも参加しております。ご声援ありがとうございます。
  にほんブログ村 映画ブログへblogram投票ボタン
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
映画
148位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
レビュー
70位
アクセスランキングを見る>>
タグランキング
晴雨堂の関心度が反映されています。当ブログ開設当初は「黒澤明」が一位だったのに、今は・・。
訪問者閲覧記事
最近のアクセス者が閲覧した記事を表示しています。
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム
リンク