ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

ジュンク堂民主主義フェアを見直し? 馬鹿げたことだ、どの本を売るかは書店主が決める。 近頃の現象[一一九一]  

ジュンク堂民主主義フェアを見直し 
店員ツイートに批判


 東京都渋谷区の「MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店」で開催中のブックフェア「自由と民主主義のための必読書50」が21日に一時撤去され、並べる本を見直すことになった。運営会社が22日、HP上で発表した。きっかけは、書店員がつぶやいた「闘います!」などのツイートに対するネット上の批判だった。(朝日新聞デジタル)

【雑感】一つ大前提を捉えておかなければ、頓珍漢な平行線になる。まず完璧な中立なんぞこの世に存在しない。
 己が中立だの中道だと思っても、それは自分の立ち位置を中心に社会を見ているだけの話で、俯瞰で眺めれば変わってくる。

 情報というものは私たちの周りに無数ある。森羅万象の中からどの情報を取り出すかは、本人の主義主張や趣向や利害関係で変わる。
 判りやすい例えを言おう。漫画を読んでいると作者の趣向が判る。趣向や読者層によって画像情報の取捨選択が行われる。
 「黒騎士物語」の小林源文氏はミリタリーが好きだし読者層もミリタリーマニアが中心だ。だから背景描写はそこそこで構わない。それに対して銃器や戦車、軍服などの描写は緻密で正確。背景描写は必要最低限なのに、軍服の襟章や階級章や略章などは細部まで考証に則っている。
 「ベルサイユのばら」の池田理代子氏は当時の少女漫画読者のおフランス趣味を反映してフランスを描いた。ファッションにこだわる読者も多いので衣装の描写にも神経を使っている。衣装の描写を観ていると縫製の知識もありそうだ。しかし兵器に関心のある読者はいないし本人もあまり興味が無いので当時のフランス軍が使用していたマスケット銃の描写はぞんざい、しかもバスティーユの銃撃戦では明らかに現代のライフル銃のように連射しているといった考証無視がある。
 「釣りキチ三平」の矢口高雄氏はアウトドアが好きだし郷土愛があるので、山村描写や魚や食事の場面には心血を注いでいるが、ファッションには興味が無いのか衣装の描き方は必要最低限度、主要登場人物はいつも同じ服を着ている。

 情報は本人の社会的立場や趣向あるいは価値観で取捨選択がなされる。偏向はあって当たり前だ。

 それから、情報は本人の社会的立場や趣向あるいは価値観によって解釈も変わる。
 判りやすく言えば、極右から見れば朝日新聞や毎日新聞は左翼でNHKは左翼に毒された犬HKなのだが、極左から見れば朝日も毎日も体制に迎合したブル新、NHKは体制権力の官製メディア、共産党の赤旗新聞でさえ日和見、といった具合に解釈は正反対だ。ようするに同じ日本語でも価値観が違うと意味も違う。

 だからだ、同じ「安保法制」でも産経や讀賣は好意的で賛成の論調であるし、朝日や毎日や東京新聞は違憲法制と断じて反対の構えだ。社会立場や価値観が違えば法律の解釈も正義の概念も違う。

 事実関係を極力正確に捉えて報道するという条件下に置かれている言論機関でさえ立場が各々違うので報道の論調も異なる。ましてや「事実関係を極力正確に捉える」という制約の無い書店は何を売ろうがそれは書店の自由である。売る本を選ぶのは書店主の判断であって客ではない。
 偏向という批判をするのであれば、対立する考えの書籍を書店に置くよう頼めば良いだけの話だ。要望が多ければ、通常の書店であれば「利益になる」と判断して専用の陳列書棚を設けてくれるかもしれない。

 安保に反対する人々を「反対ばかりして対案が無い」と批難した方々は、ジュンク堂に「偏向だ」とクレームをつけた方々を叱りつけねばならない。まさに「反対」や「クレーム」だけではないか。「自由と民主主義のための必読書50」に相反する論調の著作を書店主に紹介したり大量に発注をお願いするなど動けばいい。汗を流さなければ、反安保に後れをとるだけだ。

 ジュンク堂も情けない。明確に「安倍政権」のやり方に反対を表明したのではなかったのか? 一部のクレームにビビるのなら、最初からそんなブックフェアなんぞするな。


 
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[ 2015/10/25 09:41 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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