ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

本が売れぬのは図書館のせい? 新潮社の佐藤隆信社長はくだらない犯人探しをしている。 近頃の現象[一一九六] 

本が売れぬのは図書館のせい? 
新刊貸し出し「待った」


 公立図書館の貸し出しにより本が売れなくなっているとして、大手出版社や作家らが、発売から一定期間、新刊本の貸し出しをやめるよう求める動きがある。背景には、深刻化する出版不況に、図書館の増加、サービス拡充もある。本を売る者と貸す者、相反する利害のはざまで、出版文化のあり方が問われている。
 「増刷できたはずのものができなくなり、出版社が非常に苦労している」。10月半ば、東京都内で開かれた全国図書館大会の「出版と図書館」分科会。図書館関係者が多くを占める会場で、新潮社佐藤隆信社長が、売れるべき本が売れない要因の一つは図書館の貸し出しにある、と口火を切った。(朝日デジタル)


【雑感】新潮社佐藤隆信氏はくだらない犯人捜しをやっている。目先の売り上げ減に気をとられて視野狭窄に陥っているのではないのか?

 出版業界は図書館が有ろうが無かろうが斜陽産業である。
 考えても見ろ。少子高齢化の社会とはどういう社会か解っているはずだ。単に人口が少なくなるだけではない、最も書籍に慣れ親しむはずの就学児童や学生の人口激減を意味しているのだ。

 それに加えて就学年齢層の書籍離れも進んでいる。平均的日本人の中では読書をする部類の私でも、ネット社会のおかげで今や国語辞典や中日辞典や英和辞典、あるいは百科事典や六法全書の類はネットで済ませる。あんな重たいハードカバーの辞書や事典は持ち歩けないし、スマホ(私は携帯電話)などの端末からネット検索で簡単に情報を引き出せる。
 中高生の教科書に載るようなレベルの知識は無料でネットから摂取できるとなれば、わざわざ本など買わないだろう。
 またブックオフなどの古書店に行けば、漫画や小説などの流行書籍はほぼ新品の状態で売っている。新刊を買うよりは7かけ程度の安値で綺麗な古本が手に入れば、それに超した事は無い。

 つまり、新潮の佐藤隆信氏の図書館批判は、申し訳ないが言いがかりに近いものである。図書館をどうにかしたところで、少子高齢化と就学年齢層の書籍離れの大勢は微動だにしない事ぐらいプロなら判っているはずだ。
 私は製造業畑にいた人間なので、コストダウンのために世間から見れば異常なほど細かい事にこだわる活動をしてきた。作業工程をビデオ撮りし要した作業時間も記録にとり改善点を分析した。その結果、例えば必要な工具を取り出しやすいよう、最初は足元にしかスペースが無かったので足下の棚に置いていたのを、工具を取るしゃがむ動作が2秒ほどロスだからといって胸元の位置にわざわざ棚をつくって工具入れにしたり、といった改善活動を経験した。
 たぶん佐藤隆信氏も神経質に売り上げデータを睨み続け、コンマゼロゼロ1でも売り上げを上げたいがために考えた結果、図書館が悪者と決めつけるようになったのだろう。

 だが、それでは出版不況の元凶である少子高齢化と就学年齢層の活字離れの勢いは止められない。それどころか、図書館を締め付ける事によって逆に活字離れに拍車をかける可能性も否定できない。

 私や連れ合いは図書館をよく利用する。蔵書が限られているので人気の本は順番待ちとなり、1か月以上待つ事もある。私などは待てないので書店で手に入る本であれば買ってしまう事が多々あるのだ。
 佐藤隆信氏よ、発想を転換して図書館を宣伝工作の場にすればいいではないか。図書館とは貸本屋では無いので無料で本を貸出ししてくれる。図書館は無料で本の宣伝をやってくれていると思えば、むしろ安いのではないか。

 斜陽産業でよくあるのは、視野狭窄に陥って目先の損得に振り回されて自滅するパターンである。


 
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[ 2015/10/29 15:16 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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