ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

ユーモアセンスの変化が認知症の前触れか・・。 近頃の現象[一二〇九] 

ユーモアセンスの変化
認知症の前触れか


 親しい友人の一人にバランス感覚に優れ、責任感があり、明るい人生観と穏やかながら駄じゃれのセンスを持ち合わせた男がいた。そのため、彼が数年前に社交的な集まりでいやみな発言をし始めたとき、彼が社会の抑圧からやっと解き放たれた喜びを私はひそかに応援していた。50年以上も模範的な大人の行動をしてきたのだから、たまには道化師的な振る舞いも許されるはずだ。私はそう思っていた。(ウォール・ストリート・ジャーナル)

【雑感】脳の活動が低下することによる変化、という訳なのだろう。込み入った思考力が必要なユーモアを面白く感じなくなり、特に脳力を必要としない安易なユーモアに走りやすくなるという事はあり得るし予想できる。そしてこれはユーモアに限った事ではない。

 本題に入る前に少し脱線する。
 下記の写真は、今日の大掃除で寝室の本棚に飾っていたビアグラスを洗ったものである。「洗ったる」という連れ合いの申し出を断固拒否して自分で洗った。何しろ過去にビアグラスを二つ連れ合いの故意とも思えるミスで割られた苦い思い出がある。私にとってはどれも異なる思い出のあるビアグラスだが、連れ合いの目には同じビア゛グラスが沢山あるようにしか見えない。

水切り籠のビア゛グラス。

 これらのビアグラス、かつて梅田スカイビルの広場で開催されたインターナショナル・ビール・サミットで配られたビアグラスである。参加者が一定額の食券を購入すると200㏄用の記念グラスをもらえる。私はそのグラスを片手に各ブースをぶらぶら回り、珍しいビールの試飲を楽しんだ。
 今でこそ日本各地でビールのお祭り「オクトパーフェスト」が開催されているが、90年代の大阪では梅田で催されるビールサミットぐらいだった。
 現在の「オクトパーフェスト」はドイツビールと日本の地ビール中心だが、ビールサミットでは世界各国のビールやファーストフードが楽しめたし、体育の日に合わせて行われた御堂筋パレードに参加する人たちがついでにビールサミット会場でもアトラクションをやってくれたので、ビキニスタイルの衣装で伝統舞踊をするトルコのベリーダンスの美女を拝むのが楽しみだった。
 残念ながら御堂筋パレードは廃止となり、その影響があったかどうかは定かではないが、それとともにビールサミットもスカイビルで催されなくなった。

ビールサミットのビアグラス。
ビールサミットのロゴ、世界中のビールを飲もう!という趣旨だった。
この写真ではロゴの反対側になって判りづらいが、
グラスにはドイツ式に容量を示す横線が入っている。

 そのビールサミットだが、96年の第1回開催から2007年まで12年間参加してビアグラスをゲットしてきたのだが、2005年の分だけ欠品している。
 実はこの年は気分障害に罹患して通院していた時期である。医師から薬との副作用があるから飲まないように、という注意を受けていた事もあるが、私にとってビールは命の水でもあるので法令を無視して高校生の頃から普通に飲んでいたほどゆえ、医者の注意など以前であれば素直に聞く事はまずなかった。ところがこの時期は大好きであったはずのビールに興味がなくなっていた。

 気分障害も脳の活動が低下する病なので認知症の初期の段階と症状が似ている場合が多い。注意力が散漫になったり、記憶力が低下したりといった事が多くなる。なにより、好きなモノへの関心ですら無くなっていくのが恐ろしい。
 この「変化」に気づける人間は、家族や身内でも職場の人間でもない。たまに会う友人たちだった。症状がジワジワ進むので、近しい人間にはそのささやかな変化は無視してしまう。職場の人間にいたっては、「こいつは昔からこんなんや」とでも言わんばかりだ。だからたまに会う友人には「お前ちょっとおかしいぞ」となる。

 認知症の前段階には様々な感性の萎縮が始まるのではないかと思う。まずストレスへの耐性が弱くなるので、外へ出て何か習い事なり市民活動なりする気が失せる。人づきあいが鬱陶しくなる。知的興味を刺激する映画や番組にも興味が無くなる。新聞を読まなくなる。感情の制御が利かなくなる。
 インドア派がアウトドアに変化していったり、食べ物の好みが変わるにしても以前の好物も引き続き好きだとか、戦争映画やホラーばかり観ていたのがハートフルも良いなという変化は、委縮ではなく拡大なので歓迎すべき成長という変化なのだが、その逆が起こる。老化と片付けるのは禁物かもしれない。

 私は今のところ認知症にはなっていないが、気分障害を体験して委縮の恐ろしさを知った。明確な認知症になる前段階に、何らかの歓迎すべきでない前兆があり、その段階で手を打つのが肝要かなと思う。

 もし私が急にB級映画やAVを観なくなったり、美少女の水着写真に興味を失ったら、危険である。


 
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[ 2015/11/22 14:47 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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