最初はスタウトかと思ったがラガーだった。
【雑感】これは文句なし美味い!
漆黒の名の通り、深い黒ビールだ。
以前の日本の黒ビールは、黒とは名ばかりで焦げ茶といったほうが良い薄めの黒だった。日陰ではたしかに黒に見えるが、光りにかざしてみるとグラスの反対側が透けて見えてしまう。それにあまり美味いとは思わなかった。
黒ビールの認識が変わったのは、アイルランドのギネスとドイツのケストリッツァーを飲んでからだった。当たり前の事なのだが、やはりビールの本場の国の黒ビールは美味かった。
ギネスはアイルランドを代表するビールなのだが、隣のイギリスをも代表しているかのような(余談1)黒ビールだ。日本の黒ビールでは考えられない深い黒で、グラスに注ぐと反対側が真っ黒で見えない。
ビールのカテゴリーとしてはスタウトになる。スタウトとは上面発酵でつくられ、黒くなるまでローストした麦芽を使用している。世間で飲まれているピルスナータイプに比べて苦みと酸味が強くアルコール度数も高い。スタウトとは「強い」という意味がある。イギリスやアイルランドの伝統的な上面発酵ビールのエールが濃くて強くなったものと捉えたら良いかもしれない。
一方、ケストリッツァーはドイツのライプチヒ近郊のバート・ケストリッツ村産のビールで、下面発酵の黒ビールだ。ギネスと同じく深い黒なのだが、苦みは強くなく麦芽の甘みを感じる。アルコール度数も一般のピルスナータイプと同じかやや低い、なので何杯でも飲める。
かの詩人ゲーテの好物としても知られており、日本でも通好みのビアホールやドイツレストランなら生ビールで供してくれるところがある。
ドイツで厄介になったH氏の家にあったケストリッツァーの専用グラス。
もちろん中身も沢山ご馳走になった。
さて、本題に戻ろう。
COEDOビール漆黒はケストリッツァーの色合いや風味に近い。飲んでいて、ドイツのH氏にケストリッツァーをご馳走になったのを思い出した。
COEDOビール漆黒は10年近く前に飲んだような気がするのだが、こんなに美味かったのだろうか? もしかしたら品質改善がなされたのかもしれない。
改めてホームページで確認すると、やはりケストリッツァーと同じ下面発酵の黒ビールで、ヨーロッパで高く評価されているビールだった。
(余談1)ギネスは世界各地でライセンス生産されており、中でもロンドンのギネスやナイジェリアのギネスは美味いとの評判である。残念ながらロンドンのギネスは2005年に閉鎖された。
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