ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

NHKの朝ドラがスターへの登竜門になってしまうのは民放ドラマの脆弱さの表れでもある。 近頃の現象[一二四六] 

朝ドラ脇役でブレイク女優が増加 
吉岡里帆小芝風花ら注目


 NHK連続テレビ小説『あまちゃん』に出演した有村架純(23)、松岡茉優(21)、『ごちそうさん』に出演した高畑充希(24)など、近年、「朝ドラ」脇役からブレイクを果たす女優が少なくない。高畑は次期朝ドラ『とと姉ちゃん』に主演予定で、『おひさま』『花子とアン』に出演した土屋太鳳(21)は『まれ』に主演するなど、脇役から主役に“昇格”するケースもある。脇役なのに注目が集まりやすいのはなぜか。(NEWS ポストセブン)

【雑感】アンチNHKの人たちは朝ドラや大河の存在を軽んじる傾向があるが、地方出身者の私から見れば町興し村興しのための貴重な媒体であることを以前に述べた事がある。

 例えば現在放送されている「あさが来た」の舞台は大阪、五代友厚役のディーン・フジオカ氏がブレイクしたおかげで、それまで殆ど観光地としては見向きもされなかった大阪商工会議所などが人気スポットになってしまう効果が出た。
 朝ドラは半年間放送される。しかも月曜から土曜までほぼ毎日、舞台となる地方を宣伝し続ける。昼休み時に再放送があるので労働者たちも食事休憩時に観る事が可能だ。

 対して民放ドラマは概ね1クール未満の2か月間で放送が終わるし、視聴率を維持するために舞台は郷土色の薄い東京の街が選ばれ、安全牌の有名俳優ばかりが起用される。ここでブレイクするのは人件費が安い子役やベテラン脇役なのだが、視聴率とクレームを恐れるテレビ局はドラマの制作本数自体を減らしている。
 かくして民放は制作費を安く抑えられてそれなりに視聴率が獲れるバラエティ番組や2時間・3時間モノ特番だらけになる。

 アンチNHKが不当に感じている大きな理由が電波法という法権力によって保障されている潤沢な受信料の存在だろう。民放は企業の出資によって番組作りが行われているので、視聴率は死活問題である。視聴率が下がれば企業にとっては宣伝の旨みが無いので撤退する事になる。
 NHKは潤沢な受信料が必ず入ってくるので視聴率をあまり気にせず番組作りを行う事ができる。知人のジャーナリストから聞いた話だが、海外取材をしているとNHKの記者たちの無駄遣い・・失礼、気前の良すぎる金払いぶりに驚いたそうだ。
 とはいえ、このNHKの「悪習」は朝ドラや大河などのドラマについては良い方向に作用していると思う。


 大河ではどちらかといえば重厚な歴史絵巻を意識しているので、既に芸能界でのポジションが確立し始めた旬のスター俳優が起用される事が多い。朝ドラは逆に朝のフレッシュさを大事にする性格のドラマなので、二十歳前後の若手もしくは新人女優たちが起用される事が圧倒的に多い。
 そこに加えて、放送期間が半年、毎日2回放送、主役中心が過ぎると視聴者から飽きられるので、一種のスピンオフ的エピソードが盛り込まれる。「あさが来た」でいえば娘千代役の小芝風花氏や奉公人ふゆ役の清原果耶氏が演じたエピソードがこれにあたるだろう。助演や脇役の存在感を示せられる尺が確保できるうえに、舞台となった地方の視聴者たちの愛着と応援まである。
 さらに朝ドラ本編がブレイクすれば、番外編が制作され脇役から主役に起用される事も珍しくない。

 民放では圧倒的にドラマ制作本数が減っており、加えて視聴率やクレームを気にするあまりに思い切った新人登用もできず、今や民放における新人女優の登竜門は特撮戦隊モノだけになりそうだ。
 だがオタク文化が市民権を得た今でも特撮モノは格下にみられる事が多々あるのに対して、NHK朝ドラには権威がある。その権威ゆえに主演女優は一気にスター俳優の仲間入りする反面、清純爽快イメージが固定化されやすくて次の仕事で苦慮する事があるが、脇役はその縛りが弱く比較的自由に仕事をとれる。主演女優が足踏みする間に仕事の幅を広げる事もやりやすい。

 新進の俳優や子役たちにとってNHKは貴重な養成の場だ。NHK教育のキッズテレビに至っては、未来のスターかもしれない子役たちが多数出演している。
 残念ながら、現在の民放の体制では難しい。


 
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[ 2016/03/21 08:34 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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