ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

選挙ポスター貼りから選挙戦の本番が始まっている。 近頃の現象[一二五七] 

都知事選の候補者ポスターは、 
なぜ一部しか貼られていないのか
茂木健一郎


 都知事選の真っ最中であるが、ふしぎなことがある。私が見る掲示板のいくつかには、長らく「主要候補者」3名のポスターしか張っておらず、ようやく、ぽちぽちと、他の候補者のポスターがはられるようになったが、それでも全部揃っていない。

 日本の選挙にはいろいろ謎がある。まず、なぜ供託金があれほど高いのか。それから、ポスター貼りが候補者の責任になっていること。供託金を払っているのだから、その分、選管の方で貼るくらいやればいいと思うのだが、なぜか、「自己責任」になっている。(メディアゴン 本記事は、著者のTwitterを元にした編集・転載記事)


【雑感】参院選が終わり、現在TVを賑わしているのは舛添要一氏の後認を決める都知事選の話題だ。上記抜粋参照の茂木健一郎氏の記事が目に留まったので、私の経験上から雑感を述べる事にする。

 たぶん、選挙運動に関わった事が無ければよく判らない現象だろうと思う。私自身も友人の出馬に協力して選対スタッフを務めるまでは知らなかった。

 選挙管理委員会がやってくれるのはポスターを貼るための掲示板設置と、その概略地図を各選対事務所に配布するだけ。
 素人考えで言わせてもらえば、選管は労力ケチらんと掲示板を設置するついでにポスターも貼ってくれたら良いのにと思った。これでは二度手間、労力の無駄遣いではないかと。
 しかし、選管の立場から見ると致し方ない事情があるのだ。

 ポスター貼りも戦である。公示解禁と同時に各陣営は一斉にポスター貼りを開始する。私も友人の自動車に乗せてもらったり、あるいはチャリンコで移動しながら、選管が配った判りづらい地図を頼りに掲示板を探して貼り付ける。
 共産党や公明党など鉄の組織力を誇る陣営は各掲示板ポスターにほぼ同時瞬時と思うほど早々に貼られる。自民候補も一時間あれば全域掲示終了だ。
 出馬した友人たちはいずれも昔の革新系で党組織に依存しないをモットーにしている「市民派」なので実働スタッフは少なく、とにかく昼までに貼り終える事を目標に夕方までかけて貼っていたものだ。市議選や府議選はまだなんとかなるが、これが国政選挙となると途方もない。共産党や公明党を羨ましく思ったものだ。

 このポスター、主権者たちは見ていないようで結構見ている。泡沫候補は公示から3・4日たっても貼られていない場合が多い。中には選挙期間中ついに貼られることなく過ぎ去ってしまう事も少なくない。
 そういった泡沫候補を主権者たちは「議員になろうとする割に人望が無いから信用できない」「やる気が無い」「冷やかしで立候補した」と解釈する。
 当落線上で辛勝したり惜敗する候補者にとってはポスター貼りも死活問題である。


 かつては私も茂木健一郎氏と同様の疑問を持ったものだ。だが、選管の身になって考えてみよう。仮に選管がポスター貼り付け済みの掲示板を設置する。すると厄介な問題が生じる。掲示板設置場所は無数にあるのだ。
 各候補者や掲示板周辺の主権者に対して不公平があってはいけない。掲示板を各地一斉に同時に設置できれば問題ないがそれは物理的に無茶な話だ。事前に日数をかけながら公示日までに設置するのだが、そのポスターを予め貼った状態の掲示板を設置するとなれば、地域ごとでポスターを見る時間差が生じてしまう。公示日までに掲示板をシートで覆ってポスターを見えなくして公示日に外す手もあるが、無数にある掲示板の管理を誰がやる?または管理者への手当は誰が払う? この財政不足、選挙そのものにも批判があるご時世に? 
 シートをとる時間が1分遅れたり早かったりすれば、またはそれを疑われたら、各地域や各候補者から怨嗟が起こり紛糾する事になる。なにせポスターを貼る位置をひとマス間違えただけでも、「すみません」の一言では済まず、選挙妨害・公職選挙法違反を疑われ大騒動になるのだ。

 選管の身になって考えると、公示日までに掲示板を所定の位置に設置し、ポスターは各候補者の責任で行うのが合理的で間違いがないのだ。

 供託金の問題もやはり謎だった。金額の根拠もさる事ながら、なぜ立候補に銭をとるのか理解できなかった。これも選対を手伝うようになって理解できた。
 もし供託金なしなら、私も選挙と無職の時期が重なれば立候補したかもしれない。一種の就職活動だ。当選すれば一気に名士となり、私の感覚では高額の議員歳費が給料として入る。政務調査費で事務経費などはいくらでも引っ張れる。上手く3期程度務められたら議員年金で悠々自適の文化人生活。
 しかしそんな心根で立候補されたら主権者たちはたまらんだろう。

 供託金は本人のやる気と人望を推し量るうえで必要悪なのだ。やる気と人望があれば、供託金程度の銭はなんとかなる。

 では茂木氏の指摘した問題を解決するにはどうすればいいのか? 選挙システムそのものを変える他ない。全てネット上でやれば、掲示板を設置する費用も選対スタッフがポスター貼りで右往左往する労力も無くなる。
 しかしそうなったらなったで、新たな問題が噴出するだろう。


 
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[ 2016/07/21 12:43 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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