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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

元AV女優紅音ほたる氏で思う事 社会的に活躍しようとしていたAV女優たちが次々と突然の他界をしているように見えてしまう。  近頃の現象[一二六〇] 

性教育啓発で法人立ち上げも 
元AV女優紅音ほたるさんが 
伝えたかったこと


 元AV女優の紅音(あかね)ほたるさんが先月、死去した。32歳という若さだった。生前、HIV予防やコンドームのつけ方など性教育の啓発に取り組み、2010年には一般社団法人も立ち上げた。紅音さんが伝えたかったことは何か。ともに活動してきた赤枝六本木診療所院長で衆議院議員の赤枝恒雄氏の言葉とともに振り返る。(THE PAGE)

【雑感】惜しい人材を失った。日本にとって必要な偉人だった。かつては飯島愛氏が熱心に取り組んでいたようだが、彼女が志半ばで斃れた後を引き継いだのが紅音ほたる氏だった。

 日本は性メディアについて諸外国に比べれば比較的寛容である。東京のストリップ劇場などは未来の大物タレントの下積み場であるし、ポルノ映画は未来の巨匠監督の修練場でもあった。世界一の規模を誇る漫画同人誌即売会「コミックマーケット」は性を謳歌した作品が数多く流通している。
 これだけ性メディアが発達した世界でありながら、世間の建前は厳しい。日本文化を支えているのは間違いのない事実を認めようとせず、私のような「表現の自由真理教信徒」からみれば婦女子の人権を守るという口実の法規制という名の「弾圧」を執拗に繰り返す。

 まこと婦女子の人権のためになるのなら良き事なのだが、規制派の話を聞いていると婦女子を「生物」扱いしていないのではないのか、という疑問を持つ。
 どんな動物も生殖年齢に達したら子作りを始める。これは人間とて例外ではない。その生物学的な生殖年齢とはいろいろ説はあるようだが少なくとも法定年齢である二十歳ではない。排卵と射精が始まる時期とすれば、中学生に相当する年齢がホモサピエンスという生き物としての生殖年齢だ。それを主に先進国を中心に社会的制約で生殖行動を延期させている。いわば生理的に限っては不自然な状態なのである。その証拠に、現在の晩産晩婚傾向は生まれる子供に何らかの障害や疾病など何らかのリスクを背負わせる可能性が高い。

 だからといって現行の社会制度を否定するつもりはない。ゆえに性行為を肯定・前提とした上での性教育というものが必要なのであり、紅音ほたる氏や飯島愛氏の取り組みは問題解決のために必要だった。
 ところが現状では右派(特に男尊女卑系の保守)も左派(特にフェミニスト)もまるで性行為を忌み嫌っているかのように否定的な教育をする。婦女子に「穢れを知らない天使」である事を強要しているみたいだ。しかし生殖行為自体は元来穢れではないし、祖先は10代で当たり前にやっていた事だ。


 今回の訃報で少し気になる事がある。というのも紅音ほたる氏をはじめ、社会的に意見を言い出すAV女優経験者たちの何人かが不可解な最期を迎えているからだ。

 紅音ほたる氏の先輩である飯島愛氏が有名だが、それよりも世代が上で私とほぼ同じ時期に青春時代をおくった井上あんり氏と林由美香氏によるAV新党(ABLE VOLUNTEER)も不可解だった。
 94年にポルノ普及による性教育推進と性犯罪抑止などを掲げて深夜番組など中心に派手な宣伝活動をしていた。どこまで本気なのか私は懐疑的だったが、できれば公言通り参議院に出馬して1人ぐらいは国会議員になってほしいと思った。しかし結局は誰も出馬せず新党も自然消滅したようだった。
 党首を務めた井上あんり氏は新党騒ぎから2年後に自宅マンションのベランダから転落死する。睡眠薬の服用のし過ぎで意識障害を起こした、というのが定説となった。
 また幹事長的なポジションだった(余談1)林由美香氏は新党騒ぎ後も精力的にAV作品ポルノ作品に出演、サブカルチャーの世界で著名となり、カンヌ映画祭で評価されたNHKドラマで準主役を務めたり、彼女の主演作「たまもの」(いまおかしんじ監督)はドイツのライプツィヒ国際映画祭、韓国の全州国際映画祭などにも招待された。
 ところが彼女も2005年に不可解な死に方をする。警察は事件性の無い自然死としたが、死因は明らかにされていない。

 以上あげた4人の「社会派」AV女優たちは全員、30代の女盛りで命を落とした。しかも最期をみとったものはいない。誰も彼女たちの最期の瞬間は知らない。
 怖い話だ。

(余談1)正式に幹事長として名を連ねていたのは五十嵐いずみ氏だったと思う。少なくとも林由美香氏は新党の幹事的な役割は務めていたと思う。

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[ 2016/09/06 22:56 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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