ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

栃木・那須町のスキー場で雪崩。山は難しい。心配なのは学校教育から登山が排斥されてしまうのではないかという分野対象ヘイトが起こる事だ。何か事件が起こると対象の一分野丸ごと否定されてしまう。 近頃の現象[一二七三] 

雪崩 「業務上過失致死傷」捜査へ

 27日、栃木・那須町のスキー場雪崩が発生し、高校生ら8人が死亡した事故で、警察は業務上過失致死傷の疑いで捜査する方針。
 雪崩があった現場近くでは、また28日朝から、激しい雪が降っている。
 風も強く、雪がふぶいて、視界も非常に悪い。
 27日、「那須温泉ファミリースキー場」で発生した雪崩では、大田原高校の生徒・高瀬淳生(あつき)さん(16)、浅井 譲(ゆずる)さん(17)、佐藤宏祐(こうすけ)さん(16)、奧 公輝(まさき)さん(16)、萩原秀知(ひでとも)さん(16)、大金 実(みのる)さん(17)、鏑木悠輔(かぶらぎ・ゆうすけ)さん(17)と、教諭・毛塚優甫(けつか・ゆうすけ)さん(29)が死亡し、生徒や教師40人が重軽傷を負った。
 検視の結果、8人の死因は、雪の重みによる圧死だったことがわかった。
 事故当時、栃木県内の7つの高校の生徒と教師らが、春山登山の研修を行っていて、死傷した生徒らは、ゲレンデを外れた林の付近で、雪崩に巻き込まれたという。
 研修を主催した栃木県高校体育連盟は、「ベテランの先生方の状況判断を尊重していた」などと話しているが、当時は大雪・雪崩などの注意報が発令されていた。
 警察は、主催者の判断に問題がなかったかなど、業務上過失致死傷の疑いで調べる方針。
 また栃木県は、28日朝から、ヘリコプターやドローンを使い、雪崩の発生状況をくわしく調べることにしている。(フジテレビ系)

【雑感】雪崩に遭ったらとにかく泳ぐように雪の上へ出るようにしなければならない。気道を確保するため鼻と口を押えろ、なんて事を専門家たちからよく聞くが、実際はなかなか難しい事が判る。
 というのも、遭難した彼らは専門家ではない高校生たちだが、球界に例えたらプロ野球選手ではないものの甲子園優勝校クラスの強豪校の選手のような者たちだからだ。なので山岳知識と技術はおそらく多少は知っている私よりも遥かにあるはず。

 素人から見ればセミプロ級の人たちが敢え無く遭難する、それだけ雪崩は不意打ちに襲ってくる。遭遇してしまったら回避はできない、と思った方が良いだろう。

 死者が出てしまった以上は、警察が業務上過失致死の疑いで捜査するのはやむを得ない。遺族の中から学校の責任を問う声や山岳部の存在是非論が飛び出してくるだろうが、それもまたやむを得ない。しかし・・。

 若い頃の私なら手放しで「不運だった」「山岳部は存続して引き続き子供たちに行わせるべき」と主張するだろうし、山岳訓練は止めさせるべき論に対しては真っ向から反論し闘いを挑んだであろう。
 「そんなん言うんやったら、子供が大人になってもバイクや車の免許とらすな。交通事故で年間の死人がどれだけ出ると思ってんねん。子供が死ぬるだけではない、人を殺してしまう事もあるんやぞ。わかってんのかボケ!」
 てな調子で言い返す。

 子供ができると、そういう言い草をならべるのは躊躇する。子供を育てるのは非常に大変で、何度もハードルがある。高熱を出すたびに慌てる。三輪車や自転車に乗れるようになると事故に遭わなければ良いがと心配になる。学校へ行きだすとイジメにあわないか、グレないか、勉強についていけてるのか等々が気がかり。
 やっとこさ高校生にまで育てあげ、山岳部なんて古風で体力のいるエコな分野で頑張る子になってくれた。暴走族やヤンキーとは無縁の分野だ。親としては自慢の子だと思う。
 さらに少子高齢化で生臭い言い方になるが子供の価値は私が生まれた頃に比べると桁違いに高い。私も今や息子のためだけに生きているようなものだ。

 だから難しい。多少は危険な事もやらせないと危機管理能力がつかないし、しかし危険な事はやらせたくない。
 おそらく主催者の先生方も遭難する可能性を考慮したからこそ予定していた山登りを中止して、スキー場のゲレンデでのラッセル訓練に切り替えたはずだ。主催者が詰める運営本部から見渡せるところでの活動なら安全と思ったのだろう。野外に出るランニングから運動場内のランニングに切り替えた、そんな感覚と思う。
 スキー場内で大規模な雪崩が起きるとは思っていなかったかもしれない。つらいなぁ。

 しかしこれだけは言える。何か事件が起これば、必ず対象個人だけでなく個人が属している分野も否定の対象になる。今回の場合は栃木県高校体育連盟や大田原高校だけでなく登山そのものが否定の対象にされてしまう。下手をすれば未成年に山を登らすな論になりかねない。
 我々はそれらと断固として闘わねばならん。

 かつて私が中高生だった頃、ドロップハンドルのサイクリング車に乗った少年が転倒してハンドルが胸に刺さり死んでしまう事故があった。
 するとマスコミは初めてサイクリング車なる自転車が存在する事を知ったかのように騒ぎ立て、構造上の欠陥などを疑問視してサイクリング車有害論を煽った。全国の小中高の学校でサイクリング車禁止令を出したところも珍しくない。
 自転車の基本構造は百数十年も前から変わっておらず、即ちサイクリング車は最も理想的な形状である。私は大いに反発した。前述の交通事故に絡めた反論は当時のものである。
 自動車が禁止されないのは経済活動に支障をきたすためだからだ。日本経済に直結する分野は一部のカルト的な人たち以外は口を噤む。世間とは気まぐれで卑怯者だ。
 そういう人たちから分野を守るには、日本経済に直結する事を知らしめなければならない。いまやサイクリング車で文句を言う人は殆どいない。かつては漫画アニメは丸ごと否定されていた時代もあったが、重要な輸出商品であることが知られるようになると分野丸ごと否定は無くなった。(権力側は規制して飼いならそうという動きは熱心だが)

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[ 2017/03/28 12:19 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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