映画ブログ「男の魂に火をつけろ!」の企画「お酒映画ベストテン」に乗ってみるか。 晴雨堂の晴耕雨読な日常[二六九]
【雑感】映画ブログ友達のしろくろShow氏が運営している映画ブログ「You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて」の記事で面白い企画を目にした。彼の知人ワッシュ氏が運営する「男の魂に火をつけろ!」の「お酒映画ベストテン」である。
ベストテンの趣旨は単純明快のようだ。とにかく、酒が目に焼き付いてしまった映画を選ぶだけ。酒好きの私は迷わず参加する事にした。以下、晴雨堂イチオシを紹介しよう。
晴雨堂の「お酒映画ベストテン」
1位 「Uボート」 ウォルフガング・ペーターゼン監督
西ドイツ。1981年公開。
冒頭からいきなり酔っ払いが登場し、艦長や従軍記者の主人公に狼藉をはたらく。次のシーンも士官クラブでのドンちゃん騒ぎ。出撃前夜の酒宴なのでみんな死の恐怖とストレスから逃れるため大酒を喰らい泥酔酩酊。
物語の終わり近く、激戦地を辛くも突破したUボートはお祝いにビールが配給され乗組員が歌を唄いながら乾杯する場面がある。ビール瓶にはハッキリとドイツ北部の大都市ブレーメンを代表するビール「ベックス」のラベルが視認できる。
拙著blog記事「「Uボート」 ビールのある光景〔1〕」
2位 「ロート・オブ・ザ・リング 王の帰還」 ピーター・ジャクソン監督
ニュージーランド。2003年公開。
原作者トールキンのルーツはドイツのザクセン州、それが背景かどうかは定かではないが、作中にはビールがけっこう登場する。主人公フロドの旅に同道する事になった親戚のピピンやメリーが陶器製のビールジョッキを片手に故郷の「濃いビール」を懐かしむ歌を唄いながら踊る場面がある。
物語の終盤、過酷な冒険旅行から平和なホビット荘に生還したフロドたちは村のパブに入る。フロドがみんなの分のジョッキをテーブルに運びしみじみと乾杯、旅の終わりを噛み締めるように無言でビールを飲む。本作には名場面が多々あるが、私はこの旅の終わりのパブの場面が一番好きだ。
3位 「OK牧場の決斗」 ジョン・スタージェス監督
アメリカ。1957年公開。
小学生時代の私が蒸留酒に興味を持つことになった作品でもある。
カーク・ダグラス氏扮するドク・ホリディが町のパブのカウンターで咳き込みながらショットグラスでウヰスキーをあおる場面がある。子供心に健康を害し咳き込みながらも飲もうとする酒はまことに美味いのだろうか?と興味を持った。
高校生になって身内から高級スコッチを勧められてその美味さに感激した覚えがある。(30年以上昔の話なので未成年飲酒は時効だ)因みに現在の好みのスコッチはラフロイグ。
拙著blog→「「OK牧場の決斗」 ストレス解消活劇〔58〕 」
4位 「殺人狂時代」 チャールズ・チャップリン監督
アメリカ。1947年公開。
チャップリン監督主演の名作。チャップリンが愛すべき山高帽の浮浪者から卒業して連続殺人犯を演じる。反体制映画としても名高い。
ラスト場面、処刑を前に主人公は末期の酒を勧められる。断りかけるが、まだ飲んだ事が無いラム酒だったのでショットグラスで美味しそうに飲む。このシーンでラム酒にハマりかけた事がある。
5位 「まあだだよ」 黒澤明監督
日本。1993年公開。
黒澤明監督の遺作として知られている。
第二次世界大戦敗戦直後、主人公の元大学教員がかつての教え子たちが催すパーティーに招かれ特大ジョッキでビールを一気飲みする場面がある。GHQの憲兵が治安維持のため町を巡回している街中で会場を借り切っての宴会、全員がなみなみと注がれたビールジョッキ片手に主人公の健康長寿を祝う事から、大奮発の宴席である事が解る。
6位 「バルトの楽園」 出目昌伸監督
日本。2006年公開。
第一次世界大戦時、日本軍の捕虜となったドイツ兵たちは当初劣悪な収容所で虐待されるが、主人公松江豊寿中佐が所長を務める徳島の捕虜収容所に移され、そこでの待遇の良さに戸惑う場面がある。
収容所内の酒保(売店・娯楽室)で催される歓迎パーティーで陶器製の500㏄のジョッキで麒麟ビールを飲みながら、「こんな事していいのか」と嬉しさと困惑の入り混じった顔で先に収容された戦友に尋ねる。天井には麒麟ビールの提灯で飾り付けられ、ドイツの音楽が流れる。
当時のキリンビールはドイツ式の味だったと思う。
拙著blog記事「「バルトの楽園」 ビールのある風景〔2〕」
7位 「BUNRAKU」 ガイ・モシェ監督
アメリカ。2010年公開。
GACKTが時代錯誤的素浪人風体の侍役で出演、ハリウッド進出作品として有名。
年始恒例の特番「芸能人格付けチェック」で連続正解を続けるGACKT氏、特に音感と味覚に超人的な能力を発揮し、ワインの銘柄だけでなく醸造時期や出来不出来まで当ててしまう。
そんなGACKT氏が作中ではバーテンダーにボラれてしまう。カウンターに座るなり「なんでもいい。ウヰスキー」と注文、バーテンダーは注文を聞きなおそうとするがGACKT氏は声を荒げて「なんでもいい」と言い張るのでバーテンダーは言われた通り店で一番高いウヰスキーを出す。支払いの時にあまりの高額に驚くGACKT氏にバーテンダーは「だって、なんでもいいと言ったろ」
食通GACKTを思うと誠にドジで笑ってしまう場面である。
8位 「インビクタス/負けざる者たち」 クリント・イーストウッド監督
アメリカ。2009年公開。
マンデラ役のモーガン・フリーマン氏とともに主役を張ったマット・デイモン氏は南アのプロラグビーチームの主将を演じる。成績不振のチームに選手たちの士気はがた落ち。更衣室で缶ビールを開けやけくその乾杯で一口飲み、まだ中身がたくさん残っているビール缶をドアに投げつける。
主将の親はけっこうお洒落なビアグラスでビールを注いでTVを観ていた。調べてみると南アはアフリカ諸国の中で随一のビール消費国らしい。
9位 「7月4日に生まれて」 オリバー・ストーン監督
アメリカ。1989年。
トム・クルーズ氏主演の映画で酒が登場する作品と言えば「カクテル」を連想する人が圧倒的だろうが、私は「7月4日に生まれて」である。
と言った事を友人に話したら「何を社会はぶって」とか「賢こぶって」と冷やかされるが、単純にカクテルはあまり好きではなかったのと、蒸留酒が好きという事もあって、その基準から自然に「7月4日・・」になってしまった。
主人公がベトナム戦争で負傷し、復員したら反戦運動のあおりから市民の冷たい視線に晒される毎日、国のために戦い半身不随の身体になったのに報われない仕打ちに荒んで自暴自棄となりメキシコで酒浸りの生活になる。
その場面で主人公の戦友が蟲入りのテキーラを飲み干し、漬け込まれた蟲を笑いながらガシガシ噛む場面がある。
10位 「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-」 エドガー・ライト監督
イギリス。2007年公開。
主人公の相棒がとにかく飲み助。昼間からビールばかり飲んでいる。。
以上、酒が強く印象に残った映画10作をあげた。私はビール党なのでビールが印象深く登場する作品に集中した。



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コメント
お得意の分野ですね
Re: お得意の分野ですね
徳島の広大なロケセットは勿体ないですね。実は規制から大阪に戻る途中で立ち寄り私だけ門の前まで行ったのです。連れ合いの体の具合が悪く車で待機していたので、やむを得ず中に入らず外から写真だけ撮って帰ったのですが、その翌年破却が決定されてしまいました。
私の予想も酔拳ですね。あとトム・クルーズ氏のカクテルも上位に入ると思います。
> こんにちは。
>
> 確かに今回はミカエルさんのテリトリー(?)的なお題になってますよね(~_~;)
>
> 徳島人としては「バルトの楽園」を忘れていたのを反省しなけれはせなりません。しかし今回も集計結果がかなり予想外な物になりそうです(逆に「酔拳」に一極集中する可能性もありますが・・・)
>
> ※トラックバックありがとうございました_(._.)_
> こちらでも返しておきますねー
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確かに今回はミカエルさんのテリトリー(?)的なお題になってますよね(~_~;)
徳島人としては「バルトの楽園」を忘れていたのを反省しなけれはせなりません。しかし今回も集計結果がかなり予想外な物になりそうです(逆に「酔拳」に一極集中する可能性もありますが・・・)
※トラックバックありがとうございました_(._.)_
こちらでも返しておきますねー