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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「トッツィー」 カップルで愉快になろう〔4〕 

トッツィー」 
ダスティン・ホフマン氏の一人舞台
 
 

 
【原題】TOOTSIE
【公開年】1982年  【制作国】亜米利加  【時間】116分  【監督】シドニー・ポラック
【原作】
【音楽】デイヴ・グルーシン
【脚本】ラリー・ゲルバート マレー・シスガル
【出演】ダスティン・ホフマン(-)  ジェシカ・ラング(-)  テリー・ガー(-)  ダブニー・コールマン(-)  チャールズ・ダーニング(-)  ビル・マーレイ(-)  シドニー・ポラック(-)  ジョージ・ゲインズ(-)  ジーナ・デイヴィス(-)  ドリス・ベラック(-)
    
【成分】笑える 楽しい ロマンチック 知的 かわいい かっこいい
       
【特徴】女性に化けるダスティン・ホフマン氏の演技が素晴らしい。女にしか見えない。また、ダスティン・ホフマン氏が作中で硬派の男優だった主人公が女優に化け「女」を演じる事で女性をを理解していく様は面白い。
  
【効能】カップルで観ると面白いだろう。観賞後は清々しい気持ちになれる。
 
【副作用】特に思いあたらないが、女装ダスティン・ホフマン氏がちょっと気持ち悪いかも。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。  
大作「ガンジー」と競ったコメディ。
 
 当時、高校水泳部の選手だった私は何故か映画研究会顧問の先生に誘われて観に行った。銭は研究会もちだったので無料だった。同時期、大評判だった映画にベン・キングスレー氏主演の「ガンジー」があったが、私も含めて鑑賞会メンバーはヒューマニズム超大作に辟易していたのか、内容が予測できる大作よりもダスティン・ホフマン氏の女装ぶりにより強い関心が有ったのだろう。

 ダスティン・ホフマン氏の化けぶりは予想以上だった。男性が女性の振りをしたり、女性が男性の振りをする映画やドラマは他にも沢山あるが、愛嬌というかギャグのレベルだった。いかにも女装した男性の気色悪い裏声か、何の工夫もしない男装の女性(余談1)かで、フィクションの世界だから観客は無理矢理納得する。ところがD・ホフマン氏のトッツィーぶりは、シャバに出ても通用する完璧な演技だった。

 のちに女装モノとしては「ミセス・ダウト」があるが、物語としてはメル・ギブソン氏の「ハート・オブ・ウーマン」に近い。男の中の男で成功した主人公が女心への無理解でつまづくが、事故がきっかけで女性の心の声が聞こえるようになり、女性の痛みを理解する人間へと変わって恋人や娘と和解していくラブコメディーだ。
 この「トッツィー」も、硬派の俳優としてならしてきた主人公が役者として大成するため乾坤一擲の勝負に出て、なんと「女優」として大スターになる。その過程で、ヒロインとは「女同士の親友」になってしまい、シングルマザーとして逞しく生きるヒロインの姿に心を打たれ、さらにヒロインを苦しめる恋人(男性である。念のため)に向かって「人生経験のある女性として」抗議し説教するのである。このとき映画館内では些か大きな笑い声が上がった。なにしろヒロインの恋人はトッツィーに向かって弁解するのだが、それはかつて自身が肉体関係をもってしまった後輩女優に向かって発した言葉なのに、完全に女性側の立場になっているのだ。

 メル・ギブソン氏の場合は女性の声が聞こえる特殊能力で女性たちの人望を獲得していくが、D=ホフマン氏は奇想天外な超自然現象の力を借りず、実際に自分の演技力で女性になりきることによって、女性の心を理解していく。有りそうでないシチュエーションを有りそうにしているのである。
 ヒロイン役はジェシカ・ラング氏。貿易センタービル版の「キングコング」でヒロインに抜擢されたときは、ただ若いだけが取柄のセクシーアイドル程度のイメージだったが、ここでは男性関係に悩む30代前半のシングルマザーを好演していた。

(余談1)「サハラ」のブルック・シールズ氏は物語冒頭で男に変装している。たしかに大人に見せようと口髭を精一杯はやした少年に見えなくもないが、やはり女の子だ。周囲にバレないのが可笑しい。
 「阿羅漢」では李連杰氏(ジェット・リー)の前でヒロインが男の振りをするが、どう見ても女の子にしか見えないのに李連杰氏は気付かないという不自然さがあった。その逆で李連杰氏が官憲の前で女装して窮地を切り抜ける場面があるが、卑猥なギャグにしか見えない。もっとも、この場面はもともとギャグなので問題はないが。
 

 
晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆☆ 優
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆☆ 名作

 
【受賞】アカデミー賞(助演女優賞)(1983年) ゴールデン・グローブ(作品賞(コメディ/ミュージカル))(1982年) LA批評家協会賞(脚本賞)(1982年) NY批評家協会賞(助演女優賞)(1982年)


 
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TBありがとうございます♪
この作品、愉快で大好きです。
ダスティン・ホフマンの女装も最高!
[ 2010/04/18 12:46 ] [ 編集 ]
髭ダルマLOVE氏へ
 
 ダスティン・ホフマン氏の女ぶりもさることながら、主人公が「女優」になることで女性側の視点になってくるのが醍醐味ですね。
[ 2010/04/20 09:39 ] [ 編集 ]
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トッツィー おすすめ度{/star/}{/star/}{/star/}{/star/}{/star/} 原題:Tootsie 制作:1982年 アメリカ 制作:シドニー・ポラック ディック・リチャーズ 監督:シドニー・ポラック 脚本:ラリー・ゲルバート マレー・シスガル 出演:ダスティン・ホフマン ジェシ?...
[2010/04/18 12:48] 徒然映画日記。
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