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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「クローズド・ノート」 カップルで泣きたい時に 16 

クローズド・ノート」 
エリカ効果は素晴らしい。

 
 
 
【原題】
【公開年】2007年  【制作国】日本  【時間】138分  【監督】行定勲
【原作】雫井脩介
【音楽】めいなCo.
【脚本】吉田智子 伊藤ちひろ 行定勲
【出演】沢尻エリカ(堀井香恵)  伊勢谷友介(石飛リュウ)  竹内結子(真野伊吹)  永作博美(可奈子)  板谷由夏(山崎星美)  田中哲司(鹿島)  サエコ(池内ハナ)  中村嘉葎雄(喜一郎)  黄川田将也(夏目涼)  篠井英介(瀬川)  粟田麗(君代の母)  山口愛(水原君代)  石橋蓮司(中沢正道)
    
【成分】泣ける ファンタジー ロマンチック 不思議 切ない かわいい ラブストーリー ノスタルジー 純愛
         
【特徴】作品内容よりも主演女優の言動で大評判となった映画。主演の沢尻エリカ氏の言う通りスタンダードな恋愛物語である。
  
【効能】綺麗な純愛モノなので、本来ならカップルで観に行くのにもってこいの作品である。
 
【副作用】作品内容には特に不快感をもよおす場面は無い。美しい切なさがあるが、主演女優に嫌悪する方は割り切りができないだろう。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。  
本来は他愛の無いラブストーリーなのに
主演女優の
「べつに」の一言で映画史に残った。

 
 一応は様々なジャンルの映画は観るけれども、私の興味はどちらかといえば実験的なB級映画とか、壮大なスペクタクル作品や、世間ではあまり注目されないアジアや東欧の映画などに向いている。話題作のレビューを書くよりは、まだ誰もレビューを書いていない作品を紹介する気持ちが強い。

 この「クローズド・ノート」は、作品内容よりも主演女優の素行で一躍有名になった。その問題の沢尻エリカ氏自身が舞台挨拶で認めているように、普通の恋愛映画である。シチュエーションにミステリー風味(余談1)を入れるところがミステリー作家らしい雫井脩介氏の演出かもしれないが、創作の経験がある人や映画・漫画・小説などを見慣れている人が観ると、冒頭の段階で概ね予測できる内容である。あとは監督の映像センスと俳優たちの演技力で映画の完成度が決定する。行定勲監督のセンスは無難だと思うし、沢尻エリカ・竹内結子・伊勢谷友介の三氏はギャラに見合う演技はやっていた。沢尻氏は平素の反骨姿勢を滲ませない可愛い女子大生に化けていたし、竹内氏や伊勢谷氏は日ごろのイメージを壊さない演技だ。

 沢尻氏の不穏当な挨拶が無ければ、この映画はやはり彼女が素っ気なく言ったように普通の恋愛映画なので、本来ならヤフー映画データにのレビュー平均採点は3星あたり、レビュー数も100前後か多くて300ぐらいに落ち着くと思う。それが2007年10月3日現在、レビュー数は1100を超えた。素晴らしい注目度だ。
 主演女優の悪態とはいえ、不倫・恐喝・暴力・脱税といったスキャンダルではなく、恐いメイク(余談2)に不機嫌そうな態度をした1人の俳優のために、平凡な癒し系恋愛ドラマが一転して韓流バッシングなみの非難轟々、レビュー採点1星のオンパレード(余談3)、世間は恐いということか。

 最後に沢尻エリカ氏や所属事務所に言いたい。今まで女王様キャラが純情可憐な人間を演じるところで売ってきたが、そろそろ本領発揮路線に転換しても良い時期ではないか。
 漏れ伝わる話によると、彼女は「パッチギ!」のとき強面の偉そうな井筒監督に向かって臆することなく「日本映画を変えたい」と言い放った人物だ。それから乗馬とダンスができる。そんな人材を可憐キャラにするより、思い切って世界に通用する歴史超大作やスーパーアクションに挑戦させては如何か。(余談4)

(余談1)前の住人の置き忘れた日記、過去の人間の声は神秘的だ。ミステリーや冒険小説などにはアイテムとして頻繁に登場する。遭難者の日記や難破船の日記など。平凡な人間たちの平凡な恋に劇的な緊張感を与える手法としては適切だ。

(余談2)沢尻氏はスタッフには頼らず、自分でメイクしているらしい。

(余談3)1星採点は作品ではなく人物レビューで行うべきだ。沢尻氏の舞台挨拶だけを捉えて作品を1星にするのは、監督や共演者たちには酷だし失礼だろう。主演俳優1人の責任にして糾弾する事をまかり通らしたら、制作者側は恐がって「個性的な俳優」を起用できなくなる。日本映画を小粒にしてしまう遠因だ。
 私がアメリカ映画を軽蔑しながらも心から侮れないのは、はねっかえりの映画人を使う許容力だ。これは日本映画界には無い。

(余談4)私の希望は、「男装の麗人」「東洋のマタハリ」で有名な川島芳子を演じたら映えると思う。清朝の縁者で、日本人川島浪速の養女になり、日本の軍官僚を手玉に取りながら満州で暗躍する女性、しかし最後は日本に見捨てられ中華民国政府によって処刑される。彼女ならハマリ役になるし、年齢のわりに様々な体験をしてきた彼女にとっても興味深い人物だと思う。
 あるいはスタートレックの宇宙船の艦長役も面白そうだ。ようするに私が言いたいのは、もっと日常離れしたスケールの大きい役をやらしても良いのではないかということである。
 
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☆☆ 可
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆ 佳作

 
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□作品オフィシャルサイト 「クローズド・ノート」 □監督 行定 勲□脚本 吉田智子 伊藤ちひろ 行定勲  □原作 雫井脩介(「クローズド・ノート」角川書店刊) □キャスト 沢尻エリカ、伊勢谷友介、竹内結子、黄川田将也、永作博美、板谷由夏、田中哲司、サエ...
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