「パッション」
メル・ギブソン氏らしいリアリズム。 【原題】THE PASSION OF THE CHRIST
【公開年】2004年
【制作国】亜米利加 伊太利
【時間】127分
【監督】メル・ギブソン【原作】【音楽】ジョン・デブニー
【脚本】ベネディクト・フィッツジェラルド
メル・ギブソン【言語】アラム語 ヘブライ語 ラテン語
【出演】ジム・カヴィーゼル(
イエス・
キリスト) マヤ・モルゲンステルン(
イエスの母マリア)
モニカ・ベルッチ(マグダラのマリア) クラウディア・ジェリーニ(クラウディア) フリスト・ジフコフ(ヨハネ) フランチェスコ・デ・ヴィート(ペトロ) マッティア・スブラジア(大祭司カイアファ) フリスト・ナーモフ・ショポフ(総督ピラト) ルカ・リオネッロ(イスカリオテのユダ)
【成分】切ない 血腥い
ローマ史劇
キリスト教 ラテン語 アラム語 1世紀 パレスチナ 中東
【特徴】聖書に記された
イエスの最期を忠実に再現。リアリズムへの追求は当時の風習や衣装にとどまらず、使用言語にまで及ぶ。
ローマ人はラテン語を、ユダヤ人はヘブライ語を話す。
ローマ人役の俳優たちがラテン語で話をしているのを観ると感動する。
【効能】キリストの残酷な受難を目の当たりにする事で、困難を乗り越える活力になる。当時のエルサレムを忠実に再現されているので、歴史の体感学習にもってこい。
【副作用】イエスを虐待する場面があまりに残酷、気分が悪くなる。
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当時のエルサレムの空気を忠実に再現。 「ブレイブハート」でも不潔で体臭と泥臭さが漂う13世紀スコットランドを再現した
メル・ギブソン氏らしいリアリズムの追及だ。また彼の会社イコンは如何にも基督教という感じで、熱心というより熱烈な信徒らしさが強烈にアピールされている。そういえば、「ブレイブハート」でも彼が扮する主人公がイングランド貴族に向かってラテン語でやりこめる場面があった。主人公最期の場面も、スコットランド解放のために散った「殉教者」そのものだ。
私は
キリストの信徒ではないし、神への信仰を捨てよという釈迦の教えに共感する者である。それどころか精一杯遠慮した言い回しでも、少なくとも現代の世界紛争の責任の一端ぐらいは基督教にもあるだろうと思っている人間でもある。したがって、この作品への関心はあくまでリアリティーである。
「ベン・ハー」や「クオバデス」などを観て、かねてから英語の台詞には違和感があった。やはり
ローマ人はラテン語を話し、パレスチナではアラム語やセム語などで台詞を言ってほしい。しかし時代劇だから物理的に無理かなと諦めていた。それを
メル・ギブソン監督は実現させた。さすがである。
衣装も時代劇にありがちな晴着的なところはない。入浴の習慣がある上級
ローマ人の清潔さと一般兵士やエルサレム民衆の埃ぽさがよくでていた。普段は英語で聞き慣れていた
ローマ時代劇のキャラが、ラテン語やアラム語などで話されている。あの時代の空気に近い臭いを体感できる。
イエス役の
ジム・カヴィーゼル氏は大役をよく果した。作中の彼には全くアメリカ人臭さが無く、中東に生きる
イエスを表現している。磔にされた
イエスがアラム語?で「神よ、彼等はまだ知らないのです」と叫ぶ所がある。あれが英語では様にならない。よく頑張った。
晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆☆ 優
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メル・ギブソンのセリフのこだわりは重要ですね。
商業的に安易に英語を使わないって、すごいこと。
それだけに、リアリティがありました。