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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

サントリーとキリン 近頃の現象[百三十四] 

サントリーキリン
統合へ社風の壁 創業家保有株も焦点

 
 国際競争に勝ち残ることができる企業を目指してキリンホールディングス(HD)とサントリーHD経営統合交渉に入っていることが表面化したが、統合成立までにはいくつかの難関が控えている。統合後にビールや飲料などの国内シェアが大きくなることで規制当局の審査をクリアする必要があるのもその一つだが、最大のハードルは上場企業と非上場同族企業という経営形態と社風の違いをどう乗り越えるかだ。統合への課題を検証した。(毎日新聞)
 
【雑感】サントリーキリンが合併?、このニュースを耳にしたとき「阪神と巨人が合併するようなものだ。冗談じゃない!」と思った。私はビール愛好者として反対である。
    
非上場同族企業の利点とは。
 
 サントリーは様々な文化事業にも力を入れている。学術関係の賞を設けたり、美術館や博物館などをつくったり、サントリー社員から開高健氏をはじめ文筆家も輩出している。私はサントリーの醸造技術者村上満氏の著作をよく読んだものだ。
 
 同族経営というのはよく非難の対象とされるが、優れた経営者と社員との相性が良ければ、むしろ利点を発揮する。優秀な経営者ならば、株主の多数意見に左右されずに主体性を発揮することができ、現に文化面での功績は小さくはない。サントリー学芸賞関係の書籍には私の愛読書も少なくなく、学芸賞の存在自体が日本では画期的なのである。サントリーの経営陣が学術や文化に理解があった事が察せられる。
 村上満氏の著作には、若い頃に業務命令でヨーロッパへ飛びビールを飲み漁った体験が書かれてある。これは現在のヨーロッパにウケた「プレミアムモルツ」誕生の遠因だと私は確信している。そういう下地があのビールを生んだのだ。
 
 もともと日本風土は世襲議員を認めてしまう国民性からでも明らかなように、アメリカ式「民主的経営」はストレスが大きすぎる。同族経営すべてを旧態依然であると一蹴する考え方に私は与しない。同族経営で巧くいっていたら無理に株主主権の上場企業にする必要は無いと思っている。折角のバランスが台無しになる。
 物事というのは必ず功能と副作用があり、くだらない占いでも人を救うことがあるし、崇高な宗教や思想でも大量虐殺の口実となるのだ。それは心しておかなければならない。
 
 上場は大手企業のステータスのようなものと捉えられているが、昨今の企業買収問題を見れば判るように金儲け第一主義だけの企業になり兼ねない。理想では会社の理念や経営方針に賛同した者を広く募り出資していただくのが上場だが、実情はそうでなっていないことは皆わかっている。多くは理念ではなく金儲けだ。「出資者」「株主」としての自覚が希薄で、安い株を勝って高くなれば売るだけの博打だ。その会社の製品や経営理念など眼中に無い。
 株主としての自覚があっても、金儲けに直接つながらない事を経営陣が展開しようとすれば、反対する事が多い。実際、アメリカのあるビール会社は経営者がドイツビールに感動しドイツ型の旨いビールを生産していたのに、株主の「総意」でコスト減と販路拡大に着手するためビールの味を変えざるを得なくなった話を聞いた。私はこれを株主による衆愚経営と思っている。
 
 だから、私はサントリーの存在を好意的に見ていた。キリンがそれに理解があれば良いのだが、キリンの経営陣がサントリーの企業文化を認めていてもキリンの株主が認めずサントリーを否定するとも限らない。一部の文化を理解しない株主の声が大きいためにサントリーがキリンと同じ企業になってしまったら、サントリーの顧客の気持ちはどうなるのか?
 
 国際競争力拡大だけが会社の存在意義なのか? 本気でそんな事を考えていたら、それは世界中の多くの中小企業や老舗に対して失礼である。
 ベルギーのトラピスト教会やドイツの修道院のように、200年・300年と伝統のビールを守る事もまた立派な戦いである。存在意義である。業務拡大路線はキリの無い生き地獄だ。世界経済の限界が見えた現代には逆に時代遅れの発想である。
  

 
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[ 2009/07/20 13:56 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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