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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「時計じかけのオレンジ」 社会を冷笑したい時に〔1〕 

時計じかけのオレンジ」 
痛快社会風刺映画!

 

 
【原題】A CLOCKWORK ORANGE 
【公開年】1971年  【制作国】英吉利 亜米利加  【時間】137分  
【監督】スタンリー・キューブリック
【原作】アンソニー・バージェス
【音楽】ウォルター・カーロス
【脚本】スタンリー・キューブリック     
【出演】マルコム・マクダウェル(アレックス・デラージ)  パトリック・マギー(アレクサンダー)  マイケル・ベイツ(バーンズ看守長)  アドリエンヌ・コリ(ミセス・アレクサンダー)  スティーヴン・バーコフ(トム)  ミリアム・カーリン(キャットレディ)      
 
【成分】笑える コミカル 社会風刺 英語
 
【特徴】愛欲と暴力が氾濫する「自由社会」と人間の人格の奥底まで徹底的に制御する「管理社会」を対立させ皮肉った快作。どこの国、どこの社会でも程度の差はあれ抱えているジレンマを笑い飛ばすかのような風刺映画だ。
 マルコム・マクダウェル氏の怪演が光り輝く。
 
【効能】社会を冷笑し知的刺激を満足させストレス解消。
 
【副作用】ごく稀に主人公に感化されて暴力に走る事例がある。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。  
技術的に完成度が高い。
 
 映画の善し悪しは観る人の主観の問題である。技術面だけの評価なら満点に近い。理由は、昨今のバイオレンス映画ほど露骨で生々しい描写があるわけではないが、演出とカメラアングルと俳優の演技で観る人に不快感を与えるのはさすがキューブリック監督(余談1)である。設定、ストーリー展開も無駄が無い。
 
 ラストも不愉快な意味で感動的である。実によくまとまっている。私は一種のコメディーと捉えているが、監督の手腕で社会風刺や国家権力の民衆支配に警鐘なんて深読みもできる。実際にこの救い様のないストーリー展開とラストは、社会の至る所で程度の差はあれ発生しているからだ。悪い意味でのハッピーエンドを初めて観たのはこの映画だ。
 
 毒を楽しむ人には大いにお薦めである。毒を楽しめない、ヒューマンなテーマでないと納得できない方は観ても不愉快なだけだ。
 
(余談1)キューブリック監督は既製の楽曲に頼り過ぎる評判があるが事実だろうか? たしかに「2001年宇宙の旅」は「美しき蒼きドナウ」で占められているし、この作品では「第九」の編曲だ。「スパルタカス」はどうだったろう?
 
 また主演のマルコム・マクダウェル氏は、少し異常がかった怪演が幸いしたのか災いしたのか、暫くは「カリギュラ」などのマニアックな作品の出演が続いた。
 それにしても、イギリスの囚人はブレザーにネクタイ姿というのに驚く。ネクタイで自殺する囚人は居ないのだろうか?
 

 
晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆☆ 優
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆☆☆ 金字塔

 
【受賞】NY批評家協会賞(作品賞)(1971年)
  
晴雨堂関連作品案内
時計じかけのオレンジ サントラ
カリギュラ [DVD] マルコム・マクダウェル主演
 
晴雨堂関連書籍案内
時計じかけのオレンジ 完全版 (ハヤカワepi文庫 ハ 1-1) アンソニー・バージェス
「不自由」論―「何でも自己決定」の限界 (ちくま新書) 仲正昌樹
自由はどこまで可能か―リバタリアニズム入門 (講談社現代新書) 森村進
 

 
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