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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「ネバーエンディング・ストーリー」 家族と一緒に感動しよう〔12〕 

ネバーエンディング・ストーリー」 
80年代少年少女の幻想郷

 


【原題】DIE UNENDLICHE GESCHICHTE
【英題】THE NEVERENDING STORY
【公開年】1984年  【制作国】西独逸 英吉利  【時間】95分  
【監督】ウォルフガング・ペーターゼン
【原作】ミヒャエル・エンデ
【音楽】クラウス・ドルディンガー ジョルジオ・モロダー
【脚本】ウォルフガング・ペーターゼン ヘルマン・ヴァイゲル
【言語】イングランド語
【出演】ノア・ハサウェイ(アトレーユ)  バレット・オリヴァー(バスチアン)  タミー・ストロナッハ(幼ごころの君)  モーゼス・ガン(カイロン)  パトリシア・ヘイズ(-)  ジェラルド・マクレイニー(-)  トーマス・ヒル(-)  ディープ・ロイ(-)  アラン・オッペンハイマー(-)  シドニー・ブロムリー(-)  
             
【成分】ファンタジー ロマンチック パニック 勇敢 切ない かわいい 特撮
            
【特徴】戦争映画「Uボート」で一躍世界的に有名になったウォルフガング・ペーターゼン監督の次のヒット作。当時の小学生から高校生にかけて話題になった。
 いじめられっ子の少年が物置に引きこもっていると一冊の分厚いハードカバーの古そうな本を見つける。そこには壮大なファンタジーが描かれ、少年はその世界に引き込まれる。
 ヒロインの女王様に扮した当時12歳のタミー・ストロナッハ氏の美少女ぶりが大学生の間でも大評判だった。
 
【効能】涼やかな風を感じるファンタジーに夏の夜空が綺麗に見える。
 
【副作用】特撮がやや稚拙で物語の展開が早過ぎ、世界が狭く感じる。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。  
当時はリマールのビデオが有名だった。
 
 猛吹雪の中、物語の主人公アトレーユ少年は真実の姿を映すといわれている鏡の前に立つ。そこに浮かび上がってきた顔は、なんと主題歌をうたうボーカリスト・リマール氏のちょっと無精髭の顔だった!
 80年代前半に活躍したロックバンド、カジャグーグーのボーカルであるリマールがソロで発表したプロモーションビデオの冒頭場面である。本編の名場面をつなげながら随所に図書室の本棚の横で本作の主題歌を歌うスニーカーにジーンズ姿のリマールの姿が挿入される内容だ。女性コーラスはリマールの友人で黒人女性歌手が横顔のシルエットだけで出演。私や当時の学友たちも概ね本編の映画よりはこのビデオのほうが強く印象に残っている。

 ファンには申し訳ないが、実は本編のデキはあまり良いとは思っていない。初めて観たのはリマールのこのビデオだったのだが、そのときは大学の同級生の下宿にあった白黒テレビで観た印象が強烈だった。21世紀の現代では殆ど絶滅しているダイヤル式チャンネルの14型白黒テレビから、龍に乗ったアトレーユのはためく長い黒髪と衣装が観たのだが、それが白黒画像とマッチングしていた。
 楽しみに思って映画館で観たのだが、カラーの大画面となると逆に特撮の粗が見えてしまい、また原作(余談1)とは大きく改編され、映画化の悪い部分が出てしまったように思う。原作ファンは間違いなくブーイングだろう。あまりにも物語を急ぎすぎたような印象を持った。

 物語は苛められっ子バスチアンが倉庫に引き篭もって「はてしない物語」の本を読むところから始まる。本の中の架空の世界では破滅の前兆が起きていて、バスチアンとは正反対の健康的で勇敢な少年アトレーユが世界を救うための旅に出る。
 やはり本作の目玉の中の目玉は女王である幼ごころの君に扮した子役のタミー・ストロナッハ氏の可憐な演技だろう。疲れきったような憂いを帯びた笑みを浮かべてアトレーユやバスチアンに語りかける老成したような落ち着いた話し方は巧い。(余談2)

(余談1)82年頃だったと思うが、ミヒャエル・エンデ氏の「はてしない物語」が翻訳刊行され、高校の図書室の新刊コーナーに展示されていた。当時、私は図書委員だったのでよく見かけた。非常に分厚い本で、途中で読むのを止めてしまったのだが、これが後に映画化されブームになるとは思わなかった。

 因みに私がなぜ図書委員だったのかというと、本が沢山ある空間が好きだった以上に、苦しい水泳部の練習を週に1日図書室のカウンター業務で休めるからだ。

 藝大の友人知人の間では、ショタコンの女友達はアトレーユ、ロリコンの野郎友達は幼ごころの女王の噂でもちきりだった。ビデオ画像を写真にとってコレクションにしている者もいた。私はそこまではやっていない。

追記・・写真を整理していたら若干数だがTV画像から撮ったタミーちゃんの顔アップの写真が見つかった。私も撮っていたのだ。しかしロリコンではない。連れ合いとタミーちゃんは同世代である。(2014年)

 通学の電車内で女子校生たちが「○○君、ネバーエンディングの幼ごころの君が好きなんやって」「ええ!気持ち悪、あんなんのどこがええの?!」「なんか身体弱そうで健康的でないし」「男の子の好み解らんわ」「ロリコンちゃう」といった会話が耳に入った。
 女王役のタミー・ストロナッハ氏は当時12歳、高校生なら5歳くらいしか歳が離れていないのに、ロリコンとは手厳しいなどと思った。因みに私の連れ合いはタミー氏より一つ歳上。

 今にしてみると、後にシリーズ化され続編映画が創られていったが、最も原作に沿っていたのはこの第1作目だった。

(余談2)これほどの演技力と美貌なら、すごい女優になっていそうだが、その後の出演作は無い。両親の強硬な反対で引退させられたそうだ。ハリウッドでブレイクした子役の多くは生活が滅茶苦茶になり転落の人生をおくる。子役スターになっているので確実にドル箱は間違いないのだが、それでも両親は反対したのは芸能界の汚れて爛れた空気に我が子を晒したくなかったためか? たかる蝿の如く様々なプロダクションからオファーがきたはずだが、懸命に追い払ったんだろう。
 彼女はダンスのプロでもあるので、幼ごころの君のイメージを打ち壊すアクション女優になってくれることを私は期待していたが。

 原作者ミヒャエル・エンデ氏はファンタジー世界を東洋風にイメージしていた。幼ごころの君も和服を着た日本女性にしたかったらしい。
 原作者と映画制作者の対立は険悪で訴訟騒ぎになったのは有名だ。

 とすれば、当時ブレイク寸前の宮沢りえ氏あたりが女王役をやっていたら、面白かったのではないか。
 


晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆ 良
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆ 佳作

 
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ネバーエンディング・ストーリー 第2章 [DVD] ジョージ・ミラー
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はてしない物語 (下) (岩波少年文庫 (502)) ミヒャエル・エンデ
モモ (岩波少年文庫(127)) ミヒャエル・エンデ
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この映画 大好きです。私の子にも 見せたいです
愛と夢と冒険 最高ですね。この映画の歌も あの高音の声というか 最高ですね。
ネバーエンディングストーリー2も 私は 好きです。そこで 泣いてる子供に 見せたいです。
[ 2012/04/09 18:25 ] [ 編集 ]
村石太レディ&ファルコン氏へ

 当時、私はあまり名作とは思えず、単なる流行映画で忘れ去られるものと思っていましたが、公開当時小中学生だった友人たちにとっては強い存在感があるようですね。

 当時の私はミヒャエル・エンデ氏のイメージした世界を観たかった。もし原作者のイメージに忠実だったら、たぶん幼ごころの君は十二単を着た宮沢りえだったはずでしょうから。

> この映画 大好きです。私の子にも 見せたいです
> 愛と夢と冒険 最高ですね。この映画の歌も あの高音の声というか 最高ですね。
> ネバーエンディングストーリー2も 私は 好きです。そこで 泣いてる子供に 見せたいです。
[ 2012/04/15 05:55 ] [ 編集 ]
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