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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

女優評 沢尻エリカ 

沢尻エリカ 「クローズド・ノート」 (2007)
 

 
【雑感】クローズド・ノート」は不幸にも場外のエピソードで大きな評判となった。舞台挨拶、出演者が観客に向かって「どうぞ私たちの映画を観てください」とお薦めする場である。沢尻エリカ氏は主役としての責任感が感じられない極めて穏当を欠く発言をし、険悪となった場を取繕おうとする元アナウンサーの司会者には大きな瞳で睨みつけたという。その光景は異様だった。
 例えていうなら、八百屋のオバサンが仏頂面で店頭の野菜を指して「別に味もシャシャラも無いよ」と客を睨みつけながらふんぞり返っているようなものだ。客にしてみれば野菜を売りたいのか売りたくないのか解らず、顔見知りの常連なら「あんた、何があったの?」と心配になるだろう・・。  
正直な女の子は好きだ。
 
 作品としては、私も沢尻エリカ氏に近い見解である。「スタンダードなラブストーリー」という趣旨の発言をされたようだが、その通りだろう。そんなスタンダードな恋愛物語の純情で可愛いヒロインを尊大不遜な言動で有名な沢尻エリカが無難に演じるところが見どころなのだ。ハッキリいって私はラブストーリーはあまり趣味ない。作品内容よりも、沢尻エリカ氏の化けぶりに関心があった。傲慢な言動と奇行で知られるパリス・ヒルトン氏が「蝋人形の館」でお色気役と殺され役を真面目に演じきったプロの魅力を沢尻氏にも期待していた。
 そういう意味では、私も別に取り立ててレビューする気が起きない作品に、よくぞ出演して指示通りのキャラに化けたことは、沢尻氏の素晴らしい才能と思う。「パッチギ!」のチマチョゴリ姿も好きだが、あの会見で気に入ってしまった。

 正論を言えば、プロの俳優の仕事は舞台やロケ現場で演技をするだけではない。観客に銭を払って観てもらえるようPRや営業をするまでが仕事だ。(余談1)個人商店の八百屋であれば自己責任で済むだろうが、映画は多くの関連業者の利害が絡んだ裾野が広い事業である。
 原作者や制作者たちは自分たちの作品をコケにされて気分悪いし、スポンサーたちは会社や商品イメージに悪影響があり具体的に株価などにも響いてしまうので大慌てだ。所属事務所は予想されるダメージで顔を蒼くしているだろう。もし、そういった様々な利害連鎖を判った上での悪態なら、沢尻エリカ氏は21歳(当時)の小娘のわりに大した度胸だ。
 平凡な人間は、いくら我がままに育っていたとしても、公的抑圧の恐ろしさはなんとなく判っているし、折角の大収入源を手放したくは無いので、愛想笑いぐらいはする。パリス・ヒルトン氏のようにパパラッチには罵っても、自分の味方やファンたちの前では笑顔で接する。どんな偉そうに振舞う政治家でも票田の有権者には最敬礼だ。

 さて、世間様からの非情な厳しい吊るし上げが行われ、若干21歳の沢尻氏に果たしてその抑圧は耐えられるだろうか? 今まで通り我を貫き通すことができるだろうか? それとも鼻っぱしをへし折られて恭順の声明を出してしまうのだろうか? と後日の展開を興味深く見ていたが、結局は涙を流しての恭順を選んだ。まだ芸能界にしがみつきたいようだ。 
 私が期待したのは、沢尻氏が大スターの座を未練なく放り投げ、10年後かで「あの伝説の美女はどこへ」といった趣旨の番組に女社長としてバリバリとセールスする姿が出たり、子供従え泥だらけになりながら田畑仕事に精を出す姿などを魅せたら、私は心から彼女を尊敬するだろう。
 簡単に手垢のついた陳謝のコメントは出してほしくはない。あそこまで悪態をついたのなら、その志を貫いてもらいたかった。

 この騒動で一気に高城剛氏との距離が縮んだのだろうか? ほどなく交際が報道され、あっという間に所帯をもってしまった。
 横綱朝青龍のように、ふてぶてしく復帰・ブレイクしてほしい。できれば、実写版「宇宙戦艦ヤマト」の森雪役などと可愛いキャラではなく、男装の麗人川島芳子のようなスケールのデカイ悪女を演じてほしい。
 いつだったか、森雪役の後釜に就くらしい黒木メイサ氏が川島芳子を演じたが、迫力が無かった。エリカ様が演じたら裏社会から日・満・中の狭間で渡り合った女傑の姿を生々しく演じられたはず、と思うと残念である。

(余談1)プロとアマチュアの違い、それは納期までに客が納得する水準のモノを作って売ることがプロであり、アマチュアにはその制約は無い。
 アマチュアでも、一流のプロ以上の技術を持っている人はいるし、場末のプロ以上に銭を儲けている者もいる。特に漫画同人誌の世界は顕著だ。決定的に違うのは、プロには納期(〆切)という厳然たる制約がある。
 アマチュアなら納得のものができるまで幾らでも時間をかけることができるが、プロには許されない。どんなに良い物でも納期に間に合わなければ関係業者が損害を出してしまう。納期までに制作者が納得するものができなくても、関係業者や客が納得すればOKだ。制作者の自己満足で納期を変更させられるのは許されない。
 
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[ 2009/09/30 17:37 ] 映画・・女優評 | TB(0) | CM(0)
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