ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「南極物語」 家族と一緒に感動しよう〔2〕 

南極物語
実話をもとにした感動の犬物語

  

 
【公開年】1983年  【制作国】日本国  【時間】145分  【監督】蔵原惟繕
【音楽】ヴァンゲリス
【脚本】野上龍雄 佐治乾 石堂淑朗 蔵原惟繕
【原語】日本語        
【出演】高倉健(潮田暁)  渡瀬恒彦(越智健二郎)  岡田英次(小沢隊長(第一次越冬隊))  夏目雅子(北沢慶子)  荻野目慶子(志村麻子)     
 
【成分】泣ける 悲しい 絶望的 切ない かわいい 犬 50年代 南極
 
【特徴】第一次越冬隊とともに南極に渡った樺太犬15頭を主人公にした物語。悪天候で極寒の南極に置き去りにされた犬たちのサバイバル。
 南極の犬たちと夏の京都で傷心の隊員たちの交差が余計に犬たちの苛酷な環境を演出。この物語に当時シンセサイザーを駆使する新進音楽家ヴァンゲリス氏は感動してノーギャラで引き受けた、との噂がある。愛犬家には感動というよりは痛い作品である。
 
【効能】ラスト、生き残ったタロとジロと高倉健氏の再会場面に感涙。
 
【副作用】愛犬家には辛い映画。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。  
極地モノ・動物モノ映画の成功例
 
 厳しい極寒での撮影は大変だったと思う。さらに本当の主役は高倉健氏ではなく犬たちだから、手間ひまがかかったのではないか。作中には些か首を傾げる部分はあったが、それはお愛嬌でマイナスの影響は無い。
 
 小学生時代から私はアポロ計画やヒマラヤ登山や南極探険などの冒険モノに興味があって、関連の本を読みあさっていた。だからタロ・ジロの実話はよく知っている。
 
 このエピソードが映画化されると知ったとき、あの頃は高校3年生だったと思う。観たいと思う気持は強かったが、置き去りにされた犬たちがジワジワと最期を迎えていく様を映画の中とはいえ観ていかなくてはならない。だから公開された当時、映画館に足を向けられなかった。
 
 なにしろ、カール・セーガン博士の「コスモス」や映画「炎のランナー」で音楽を担当した著名なミュージシャンであるヴァンゲリス氏が、タロとジロの逸話に感涙してノーギャラで映画音楽を担当したという。当時は映画館で泣きたくはなかった。この作品を初めて観たのは、ディズニーがリメイク作品を発表(余談)すると聞いてからなので、ごく最近である。
 
 映画は極寒の雪原と暑い夏の日本の風景が交互に登場する。オーソドックスな手法だが効果的な演出だった。俳優犬たちへの演出も素晴らしかった。置き去りにされた犬たちの悲愴感が生々しく演出されていた。愛犬家たちには残酷さが一番にくると思うので、観ない方が良いかもしれない。
 
 極地モノの映画はけっこう難しいと思う。冒険ではあるが、世間が期待しがちな冒険活劇的ドラマがあるという訳ではない。実は淡々とした日常の積み重ねである。なにしろ何も無いところだから。
 
 本当の冒険はやはり人間社会だし、恐いのは大自然の脅威ではなく人間社会の狂気である。だから退屈しない作品にするのは難しい。パーティー内でのドロドロとした人間ドラマの描写に陥りがちだ。そういう意味で、西田敏行氏主演の「植村直己物語」・マイケル・ビーン氏主演の「K2」・宋康昊氏(ソン・ガンホ)の「南極日誌」などは、私には不満のデキである。
 
 因にディズニーが制作した「南極物語」は、内容がかなり軽いデキである。愚作とは言わないが、随分クセを省いた印象を持った。気楽に観れる映画だろう。私には不満のデキである。
 
(余談)私はディズニーが嫌いである。作品ではなく、会社の体質である。善くも悪くもアメリカ社会を代表した企業だろう。
 
 ある田舎の子どもがミッキーマウスの地上絵を描いたら、ディズニーが「直ちに消すか、著作権侵害で罰金払うか選べ」との警告を発したという噂を聞いた。一方で「ライオンキング」は手塚治虫の「ジャングル大帝」のパクりという批判があった。
 エジソンもそうだったようだが、他人の権利は横取りしたり貪ったりして、己の権利はびた一文であっても主張する嫌な奴。だから私はディズニーが嫌いだ。
  
晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆☆ 優
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆ 佳作

    
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南極物語 [DVD] フランク・マーシャル 
 
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タロ・ジロは生きていた―南極・カラフト犬物語 (ジュニア・ノンフィクションシリーズ)
カラフト犬物語―生きていたタロとジロ 南極第一次越冬隊と犬たち (1982年)
極―白瀬中尉南極探検記
世界最悪の旅―スコット南極探検隊 (中公文庫BIBLIO)
アムンセンとスコット (本多勝一集)
  
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登山・アウトドア・スポーツ専門店【ICI石井スポーツ】



 

 
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TB&コメントありがとうございました!
ディズニーがリメイクしたのを見てガックリきました。
高倉健がやった「南極物語」とは全く別物になっていましたよね。
ソン・ガンホの「南極日誌」は私も不満でした~。
[ 2009/06/11 21:08 ] [ 編集 ]
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