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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

小沢一郎 近頃の現象[二百八十八] 

キリスト教排他的
民主・小沢氏、仏教会会長に


 民主党の小沢幹事長は10日、和歌山県高野町の高野山・金剛峯寺を訪ね、102の宗教団体が加盟する「全日本仏教会」会長の松長有慶・高野山真言宗管長と会談した。(読売新聞)
 
【雑感】小沢一郎氏は記者団に対して次のように語った。

 「キリスト教もイスラム教も排他的だ。排他的キリスト教を背景とした文明は、欧米社会の行き詰まっている姿そのものだ。その点、仏教はあらゆるものを受け入れ、みんな仏になれるという度量の大きい宗教だ」「キリスト教文明は非常に排他的で、独善的な宗教だと私は思っている」
 
 実はこれと似たような考えでインドのカースト制度と闘った著名な政治家がいた。インドが独立して間もないネール政権で法務大臣を務めたアンベードカルだ。
 彼はカースト制度といわれている身分制度の最下層以下の不可触民出身で、苦学して大学を出てアメリカ・ニューヨークのコロンビア大学やイギリスのロンドンスクール、ドイツのボン大学を留学、科学や法学の学位をとり弁護士の資格を得た。
 
 アンベードカルはインド独立後に憲法草案を起草しネール政権では法務大臣を務めた。彼の人生テーマは差別制度の撤廃で、どの思想や宗教が最も差別のないものか世界中の宗教を研究し、当時ほとんど廃れていた仏教こそ万民のための思想であると結論づけた。そのため彼は「憲法の父」であると同時に「現代仏教の父」でもある。
 
 小沢一郎氏の政治姿勢について賛否ある。今回の一件についても長らく自民党の寄りの勢力だった仏教界に民主党の影響力を伸ばしたい政治的思惑がはたらいているともいわれているようだが、発言時代は間違っていない。
 キリストもイスラムもユダヤ教から派生した宗教だ。そのユダヤ教は、ユダヤ人のための宗教である。神様はユダヤ人しか救わない。それをユダヤ人以外でも信仰できる宗教へ「発展」したのがキリストでありイスラムだ。しかしモーゼの十戒にある「主が唯一の神であること」あるいは「わたしのほかに神があってはならない」の精神は受け継がれてきた。
 
 この精神によって、どれだけの血が流されてきたか。キリスト教がローマ帝国を牛耳ってからは、多くの宗教宗派が邪教異端として葬り去られた。神々に奉納するオリンピック競技は廃止させられたり、ヒュパティア虐殺(余談1)などが象徴的事件だ。
 逆に初期イスラムは他宗教でも偶像崇拝をしない限りは改宗は強制せず、納税義務と布教禁止の条件を呑めば認める姿勢だった。そのため多くの科学者やユダヤ人たちはキリスト教の迫害を逃れてイスラム圏に渡った。そのおかげなのか古代から中世にかけてイスラム圏は経済的にも自然科学の分野でも先進地域となった。
 ヨーロッパでは中世暗黒時代が始まり、多くの人々が魔女裁判で犠牲になった。十字軍の名でイスラム圏の侵略を行った。一説によれば、イスラム軍の蛮行とされてきた多くは実は十字軍の仕業というのもある。
 
 大航海時代に入ると、キリスト教勢力は布教活動と侵略活動の矛先を全世界に広げた。ローマ教皇庁は世界人民大衆の許可無く勝手に世界をスペインとポルトガルに分けた(余談2)り、ヨーロッパ人は神と国王の名に於いて多くの民族を殺戮し固有文化を破壊せしめた。これは歴史的事実である。
 もし、サヨク市民がいうように日本の天皇に戦争責任が今でもあるとすれば、キリスト教は世界紛争の元凶の一つをつくった責任をとってローマ法王は退位してバチカンは解散しなければならない、それくらい重い歴史を背負っている事を常に意識しているキリスト教徒はどれだけいるのだろうか?
 
 彼ら一神教は基本的に異教徒を認めない精神である。政教分離と信仰の自由という近代国家のルールがあるからこそ「共存」できているが、そのルールが無かった時代では異教徒や異端は「悪人」「劣った人」「反社会」として迫害されたのだ。
 仏教では、一つの神に対する執着も信仰も棄てて自分を解放することがテーマでもある。

 日本人は初詣に神社へ行き、結婚式は協会へ行き、法事はお寺へ行く、そんな姿勢から一部諸外国はいい加減と評価しているようなのだが、この日本人の姿勢はキリスト教が誕生する以前の一般的な人類の姿勢だった。この日本人の姿勢のほうが世界平和の精神かなと思うようになった。
 
 いま述べたような発言、日本はキリスト教徒やイスラム教徒が圧倒的少数の国だから言えるのだが、それでもネット社会は全世界に広がっており、当ブログのアクセスも9割日本で残り1割は韓国中国を中心に全世界からあるので、いずれは怖い話になるかもしれない。
 それを政権与党の幹事長という事実上日本を代表する立場でもある人物が発言する、私のような不特定多数の路傍の石と違い、小沢一郎氏の発言は常に全世界のメディアの監視下にある。小沢氏のこれまでの言動や著作を鑑みれば宗教勢力恐ろしさは理解しているはずで、けっこう勇気ある発言だ。
   
(余談1)古代ローマ時代末期の女性。アレクサンドリアを拠点に哲学者・科学者・数学者・天文学者として活躍。4世紀末に生まれ、415年に異教徒であるということでキリスト教徒たちによって虐殺される。
 殺され方が非常に惨い。馬車から引きずり出され、協会に連れ込まれて全裸にされ、蠣の鋭い貝殻で生きたまま肉を削がれて骨にされた。
 彼女の発言として伝えられている言葉に次の文句がある。
 「真実として迷信を教えることは、とても恐ろしいことです」
 
(余談2)トルデシリャス条約。15世紀末に結ばれた。簡単にいうと新しく「発見」された領土は大西洋を中心に西はスペイン、東をポルトガルのものとした。これによりアメリカ大陸の大半はスペインが支配する「権利」を得る。ただ、現在のブラジル東端部分は境界線の東だったため、ポルトガルの支配に。ブラジルの公用語が南米諸国の中で唯一?ポルトガル語になる始まりだ。
 

 
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[ 2009/11/11 15:06 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(3)
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[ 2009/11/11 15:18 ] [ 編集 ]
ある種の宗教のこわさは、「他者を認めない」というところにあるように思います。
多くの宗教戦争や、宗教の名のもとに行われるテロなど、「なぜ宗教があるのか、何のために信じるのか」を、もう一度、考えなおしてほしいと思うことがあります(>_<)。

日本人の、「八百万の神」とか「神仏習合」というかなり「適当」な精神が、私は、けっこう好きだし、救われる感じがします。
[ 2009/11/12 01:20 ] [ 編集 ]
MAHHYA氏へ
 
 「他者を認めない」宗教が初めて広域に伝播したのがキリスト教です。今日の世界紛争の責任のかなりの部分はローマカトリック教会にあると思っています。第二次大戦ではナチスを擁護していましたし。
 
> 多くの宗教戦争や、宗教の名のもとに行われるテロなど、「なぜ宗教があるのか、何のために信じるのか」を、もう一度、考えなおしてほしいと思うことがあります(>_<)。
 
 それは無理でしょうね。彼ら彼女にとっては信仰しているものが正義であり真実であり、仮に宇宙人がやってきたらその宇宙人も同じ信徒だろうと疑わない訳ですから。
 彼ら彼女にとっては悪いのは自分たちではなく、異教徒なのです。つまり我々全員が改宗して世界が一つの宗教でまとまれば平和になると信じて疑わない、これに疑いをもつのは悪なんです。

> 日本人の、「八百万の神」とか「神仏習合」というかなり「適当」な精神が、私は、けっこう好きだし、救われる感じがします。
 
 一神教の人たちから見たら、トンデモ迷信にしか見えないのです。初詣に行くと、キリスト教関係の人たちが神社の前で「偶像崇拝を止めてキリスト教へ改宗」する事を呼びかけています。
 私は他人に改宗を呼びかけたり、他人様の信仰にケチをつける前に、キリスト教が人類に犯した罪を認識してもらいたいものです。
[ 2009/11/12 02:10 ] [ 編集 ]
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