ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

第2301回「腕時計を身に着けていますか?」 晴雨堂は30歳頃で腕時計から卒業した。 

こんにちは!トラックバックテーマ担当の三浦です今日のテーマは「腕時計を身に着けていますか?」です近頃は、携帯電話があるから腕時計をしない、という方も多いと思います三浦はパッと時間を見るときに、携帯より腕時計のほうが見やすいので身に着けています時計を集めることがお好きな方もいらっしゃるかと思います何かの記念に買った、買ってもらった、ということもあるかと思いますみなさんの腕時計エピソードを聞かせてくだ...
FC2 トラックバックテーマ:「腕時計を身に着けていますか?」



【雑感】腕時計を身に着けていた時期は小学校六年生から大学二回生までの僅か十年弱。

 父親から貰った自動巻きの腕時計を使うようになったのが小学校六年生の時。この時計はなかなか堅牢性があって、うっかり付けたまま風呂に入っても故障しなかった。なのでサイクリングなどのアウトドアには常に携帯していた。
 ただし時間は現代の電波時計に比べれば非常にアバウト、一日に二十秒は狂う。なので一週間に一回は時報を聞きながら時刻合わせをした。
 この時計は今でも机の引き出しにあり、今でも普通に動く。

 高校へ進学する直前に中学卒業のお祝いにと新しい腕時計をくれた。これは自動巻きではなく電池式で、時刻はほぼ正確だった。文字盤がコバルトブルーに白いローマ数字が浮き上がる。色の中では濃紺や青が好きだったし、ギリシアローマ時代のファンなのでデザインは気に入っていた。
 高校一年生から大学二回生までは愛用していたのだが、次第に懐中時計を用いるようになった。

 二十歳になるにあたって背広を新調してもらったのだが、ベストの腰のあたりにある小さなポケットが気になって仕方がなかった。小銭入れやハンカチを入れるには小さすぎる、何のためのポケットなんだろう?と。
 その当時、NHKでジェレミー・ブレッド主演「シャーロック・ホームズの冒険」が放送を開始し、出演者たちの扮装みて「ああ、懐中時計を入れるポケットだったのか」と納得し懐中時計を購入した。ベストのポケットを本来の目的のために活用したかったのだ。

 一度、懐中時計を使うようになると、手首にストレスが無くなったことに気が付いた。腕時計を長く使っていると、夏場などは汗と金属が反応してかぶれる時があるし、バンドも定期的に洗う必要が出てくる。懐中時計にはその手間がいらない。
 時刻を観るのが面倒という人もいるが、現実に携帯電話の普及で腕時計をしない人が増えているそうではないか。携帯電話で時刻を確認する動作と懐中時計を見る動作に大差はない。

 そして懐中時計も携帯電話の導入とともに背広や和服を着る以外は用いなくなった。

 今や携帯電話やタブレットなどで時間を確認できるので、腕時計をする必要が無くなってしまった。一種の装飾品としての価値はあるかもしれないが、それは懐中時計を背広や紋付き袴に用いる時だけに限られる。


 
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鰻が絶滅危惧種にされても何のその、絶滅する前に喰いまくろうてか・・・? 川津祐介氏が90年代初頭の段階で絶滅の可能性を指摘してたんだが。近頃の現象[一二八一] 

量、質ともに「ウナギ上り」 
浜名湖、土用の丑へ出荷ピーク


 一年でウナギの需要が最も高まる土用の丑(うし)の日(25日、8月6日)に向け、浜松市西区の浜名湖養魚漁業協同組合で養殖ウナギの出荷がピークを迎えている。22日には、昨年冬以降に稚魚を養殖した「新仔(しんこ)ウナギ」も次々と持ち込まれていた。組合職員によると「量、質ともに上々」。卸売価格は昨年比で1割ほど安いという。(静岡新聞)

【雑感】90年代初頭だったと思う。今から三十年近く前だ。朝のTV番組に「てれび博物館」という教育番組があった。俳優の川津祐介氏とタレントの中野珠子氏を司会に番組が展開されていく。(余談1)

 当時の川津祐介氏は穏やかな50代の理科の先生といった雰囲気、中野珠子氏は溌溂とした20代の女子大生という雰囲気で川津氏の助手を務め、川津氏が都合で番組収録を休んだ時は独りで司会を務める事もあった。番組名は「てれび博物館」なので、川津氏は館長先生、中野氏は学芸員といった趣きか。
 番組内容は学校のビデオ教材にそのまま使えるのではないかと思えるほど良質で気に入り、当時の私はビデオで録画して観ていた。たしか科学技術庁長官賞に輝いた番組だったはず。

 さて、本題に入ろう。20数年前の今頃の季節の朝だった。川津祐介氏が美味そうな重を前にしみじみと「土用の丑の日と言ったら、でも将来このが食べられなくなるかもしれないんだ」と語り、隣の中野珠子氏が「えっ! そうなんですか!」と驚く場面から始まる。(余談2)

 私はこの番組で、の生態は謎の部分が多く産卵場所が特定されていない(余談3)事や、浜松のの養殖は卵からではなく稚魚を捕獲して育てているだけ、という事を初めて知った。
 つまり養殖といっても雄と雌を交配させて卵を産ませている訳ではないので、語弊のある言い方になるが一からの生産ではないのだ。稚魚の捕獲量が減れば養殖できる数も減る。

 ここで注目してほしいのは、既に90年代の初頭の段階での絶滅が俳優の川津祐介氏の口から危惧されているのである。
 しかし世間は全く鰻絶滅の話が上る事はなく、土用の丑の日になると例年通り鰻商戦。当時、駅前にあった鰻屋では鰻丼750円で蒲焼が4枚入っていた。特上の鰻重でも1500円程度だった。ところが当時の750円鰻丼レベルのモノを今(2017年)食べようと思ったら千円札二枚は出さないといけない。因みに駅前の鰻屋は90年代末に廃業した。
 絶滅への道は着実に進んでいる。

 鰻が食えなくなる! と騒ぎ出したのは絶滅危惧種に指定された3年前から。反応が遅すぎやしないか? 20年以上もの間、無策だったのではないか? それとも絶滅する前に喰いまくろうという趣旨なのか?

(余談1)番組自体は私が中学生だった頃からあり、ちょくちょく観ていた。初回から川津祐介氏がまるで理科の先生のように番組を進行させているのが魅力だった。中野珠子氏が加わるようになったのは80年代の終わりごろか。
 ビデオ録画するようになったのはタマちゃんが目当てだったかもしれない。

 川津氏はこの番組に思い入れが強く、夏休みにはサイエンスキャラバンと題してワゴン車で各地に出張し、子供たちと触れ合いながら番組作りをする彼の活き活きした穏やかな笑顔を見ていると、小中学校時代の恩師を思い出してしまう。

 事情は判らないが2001年頃に川津氏と中野氏が惜しまれながら勇退し、代わりに大桃美代子氏が司会を引き継いだのだが、彼女が悪いのではないと思うが番組内容が「理科の授業」から「グルメ情報番組」みたいになってきたので見るのを止めた。

(余談2)七輪で焼いている途中の蒲焼かもしれない。記憶が曖昧になっている。ビデオ録画しているので確認する事が可能だが、自宅から数キロ離れたトランクルームに保管しているのですぐに見れない。

(余談3)鰻の産卵場所をが突き止められたのは2006年になってから。マリアナ諸島の西側沖のマリアナ海嶺のスルガ海山付近らしい。「てれび博物館」放送時ではマリアナ付近に小さな稚魚が発見されたので、ひょっとしたらマリアナ海溝に?という段階だった。


 
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[ 2017/07/23 10:07 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)

近頃はAKBへの興味が薄らいでいたが、須藤凜々花嬢のおかげでまた応援したくなった。 近頃の現象[一二八〇] 

NMB須藤凜々花、秋元氏慰留も卒業決断 
「恋愛禁止」のルールに持論も


 17日に行われたAKB48の第9回選抜総選挙の開票イベントで、突然の結婚発表を行ったNMB48・須藤凜々花(20)が21日、都内で会見を行い、改めて結婚を報告。すでにプロポーズを受けていることを明かした。妊娠については否定し、NMBを卒業することも発表した。(デイリースポーツ)

【雑感】まあ、良いんじゃないの。いずれはりりぽんのような突破者が現れても別段不思議ではない。

須藤凜々花
エケペディアから参照。

 AKBへの関心が薄らいでいた。お気に入りのNMB山田菜々嬢は卒業したし、指原莉乃嬢はすっかり有名人の実力者になってしまったので、もはや殆ど関心が無い。好きなのは峯岸みなみ嬢くらいか。
 りりぽんは幕末から明治のセピア写真が似合いそうな美女というイメージを抱いたが、それ以下でもそれ以上でもない。
 そんな時にAKBグループ史上画期的かつレジェンドになる事件が起こった。恋愛禁止・異性交際禁止のAKBグループでまさかの総選挙結婚宣言である。近年に無い爆弾発言、驚愕した人も少なくない。

 男女交際の過去があっただけで指原莉乃嬢は東京から福岡へ「左遷」、男女交際の臭いがあっただけで峯岸みなみ嬢は頭を丸めて謝罪動画を発表した。
 ところが、りりぽんの場合は男女の仲が噂になる過程をすっ飛ばしての結婚宣言である。性格が卑しい下衆な私は、もう彼氏とやりまくっているのかな? お腹に二世がいるのかな? などと勘繰り、せっせとCDを買って彼女を20位ランクにまで登らせたファン諸兄たちに向かって「バカめ」と嘲笑う。

 そして憤然ともとれる渡辺麻友嬢の顔アップは、やはり制約のある生活で精進してきて神7の地位を守り続け、大島優子・前田敦子の二大巨頭が卒業してからはいよいよ自分の時代と思いきや、異能タレント指原莉乃嬢の躍進にトップの座を阻まれる。禁欲せずに男をつくっての20位というのは、狡いと思ったのではないか。
 卒業生たちからも苦言の嵐。(余談1)

 だけど私が逆に須藤凜々花嬢のおかげでNMBへの興味が甦ったし、りりぽんが別分野で大活躍してくれるのではという期待を持った。

 恋愛禁止といっても、国法で禁じられていない事柄を禁止するルールは法理論的には無効(余談2)にできる。それに生殖期を迎えた若者に恋愛禁止なんて無茶もいいところなので、これでバッシング受けて実害でも生じたら法務省へ人権救済申請する事も可能だ。
 たぶん、そうなったらなったでバッシングする側も「総選挙で彼女に投票した。男がいて結婚が決まっていると知っていたらCDは買わなかった。詐欺だ」と民事で提訴される可能性もゼロではない。

 私は気楽な場外観客の立場なので、今後のりりぽんの波乱万丈恋愛物語を期待している。ただ、私が彼氏の身になって考えると、責任重大かもしれない。売れ盛りの彼女に卒業を決断させたのだから。

(余談1)大島優子氏の苦言はいただけなかった。せめて指原莉乃嬢ていどに「私も人の事は言えないけど・・」といった但し書きをいうべきだろう。
 なにしろ天下の大御所北島三郎氏がいる紅白で彼女は卒業宣言をしたのだ。たしか二宮和也氏がファンを代弁して「芸能界を引退されるのですか?」と聞いたと記憶している。紅白で卒業宣言なら、それは芸能界卒業を意味すると勘違いされても仕方が無い。
 芸能界の「無作法」度合からいえば、大島優子氏も須藤凜々花嬢も似たり寄ったり、というよりも大島優子氏の方がリスクがあるだろう。

(余談2)民放第90条の「公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする」が根拠。




 
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[ 2017/06/22 14:36 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

学校史切り取り事件。例によってマスコミに登場する犯罪心理学の専門家の解説もアテにならんやろうなぁ。 近頃の現象[一二七九] 

学校史、切り取り被害相次ぐ 
目的不明で関係者ら不安、模倣犯も?


 図書館が所蔵する学校史や記念誌が切り取られる被害が、中部地方を中心に全国で相次いで発覚している。11日には群馬、山梨両県の図書館も、関東地方で初めて同様の被害を公表した。公立図書館の8割が加盟する日本図書館協会(東京)は緊急調査の実施を決定。写真掲載ページに被害が集中するなど共通点はあるものの、目的が見えないだけに、関係者らに不安が広がっている。(産経新聞)

【雑感】この事件を聞いて、私は高校時代に発生した高校図書室の書籍破損事件を思い出した。
 高校生だった頃、学校の図書室にビートルズの写真集が数冊あった。その中で写真が比較的多く掲載されているA4サイズくらいの分厚い本があって、私は昼休みにちょくちょく見に来ていた。

 ビートルズ解散から既に10年が経過しており、生徒間での知名度も特に高いとは言えなかった。音楽を気晴らしに聞く程度の平均的な生徒はやはり日本の芸能人やアイドルに注目しているし、音楽をやる子の大半もアリスとかオフコースなどの今でいうJP、当時はシンガーソングライター?にハマっていて、ビートルズに熱中しているのはごく少数だった。
 なのでその本は私の独占状態であり、図書委員として週番でカウンター業務の時でも「読んでいた」ものだ。

 ところがある日の事、本の厚みに違和感を覚えた。案の定、ページが破られていた。たしかビートルズの最高傑作と今でも讃えられている「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」のジャケット写真撮影風景を見開きで掲載したページだったと記憶している。
 破り方は非常に雑、捥ぎ取ったような感じだ。これは絶対にファンの仕業ではない。仮に私が犯行に及ぶとしたら、カットマットとカッターナイフと定規を使って綺麗にページを切り取る。

 あの本を手にする機会が最も多かったのが私だったので陰で疑う人はいたかもしれないが表には出なかったと思う。一応私は真面目な生徒であったし、体育会系で頭を坊主にしているのに「お寺の息子」と思い込む人が多かったほどの知的キャラだった。また司書の女性教師との信頼関係も確立していたので、私は破損を見つけ報告した第一発見者の扱いで済んだ。たぶん、司書も私の性格を御存じなので、私の犯行ならぞんざいにページを千切る事はないと思ったのだろう。

 もしかしたら、学園ドラマ的な発想になってしまうが私への嫌がらせの可能性があったと思う。乱暴な千切り方ゆえ、ビートルズが好きでページを千切ったとは思えない。私が頻繁にその本を手にしている事を知っている者、頻繁に借りているのは巻末に貼り付けてある茶封筒の図書カード(現在はバーコードとIDカードで処理するだろうが、当時はボール紙のカードに記入する)を見れば借りた人の履歴が判る。(ジブリ映画「耳をすませば」にその場面がある)ので、友人以外にも私がその本をよく手にしていた事を知りえる。
 結局、犯人は判らず迷宮入り。

 さて、名古屋などを中心に図書館にある学校史の類が破損しているニュースを耳にする。学校に何らかの悪意をもった人物の犯行説を専門家たちは唱えているようだ。これは高校時代のビートルズ本破損事件で私が推理したのと同様の内容だが・・。それだけにアテになるのかなと逆に疑問に思ってしまう。だって、専門家のくせに10代の頃の私の発想と同じなのだ。

 という訳で単純な愉快犯説を唱える。 この手の書籍は比較的奥まった場所の棚に陳列される。閲覧者も少なく人通りが少ない、財政難の自治体ばかりなので防犯カメラ設置を図書館に割り振れないところも多い、したがって死角で悠々と犯罪をやってのける事ができるだろう。
 なぜ学校史なのかというと、話題になりやすい点を計算したのではと思う。2014年に東京各所の図書館で「アンネの日記」破損事件が起こったが、あれの模倣の可能性があるとともに、学校史の類は反戦反差別資料や児童書として名高い「アンネの日記」よりは地味であり閲覧の機会が少ないが、卒業シーズンに入る前の時期にアルバム制作や学校史編纂の参考に閲覧する事は多いと思う。数年に閲覧が一回あるかないかの資料よりは毎年必ず誰かが閲覧する類だ。

 つまり、「アンネの日記」ほど頻繁な閲覧は無いが、毎年必ず閲覧されるはずの資料で、それが学校史などのものに特化していれば話題性が発生する。 
 無作為に様々な資料を破損するだけなら、数多くある事件の一つでしかないが、書籍の種類を限定すれば注目されやすくなる。しかもそれが集合写真の切り取りや破損であれば個人情報流出の懸念もあって話題になりやすい。同じ写真でもアイドル水着の写真集のページが破られたぐらいでは世間はありふれた事件として片づけるが、今回の場合なら少なくとも学校関係者が黙っていない。

 犯人は愉快犯だと思う。時限爆弾が炸裂するかのように各自治体の図書館で犯行跡が見つかって騒ぎ出すのを楽しんでいると思う。




 
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[ 2017/05/12 13:01 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

古書店の英雄ブックオフ、まさかのつまずき? 近頃の現象[一二七八] 

ブックオフ、高級路線へ 
フリマアプリに押され連続赤字


 中古本販売大手のブックオフコーポレーションが高級路線に力を入れている。フリマアプリ「メルカリ」など、ネットを通じた個人間の直接売買が広がっているあおりを受け、主力の書籍やCDの売り上げが振るわなかった。2017年3月期の純損益は11億円の赤字で、赤字は2期連続。(朝日新聞デジタル)

【雑感】古書店を個人で経営している知人からブックオフの悪口を聞いていたので、上記紹介記事を見かけると思わず「ざまぁみさらせ」と、もとい苦境の書店業界の中では元気だったブックオフの躓きは気の毒に思ってしまう。

 仕方が無いといえば仕方が無い。
 少子高齢化というのは人口がじわじわ減っていくのではなく特定の年齢層の激減を意味する。即ち、最も書籍に親しむ機会が多いはずの就学年齢層である。
 しかもネット社会の定着で音楽や映画などはネット配信によるダウンロードで購入する形式をとる者が多く、その新しい形式の利用者は当然の事ながら就学層である。
 私の姪っ子が通ってた小学校などでは紙媒体の教科書は廃止され、全員タブレット装備でハードディスクに教科書をしまう。この現象だけでも紙の書籍の激減は必定だ。

 だから書店業界は縮小の一途をたどっている。レンタルビデオ屋もネット配信に切り替わりつつあり、店舗を構えてDVDやCDソフトを貸出しするやり方を止めつつある。現実に私の周辺では書店やレンタルビデオ屋は消えつつある。
 ブックオフだけが成長拡大なんて事は有り得ない。ブックオフの経営陣がマトモならば減収は覚悟していたはずだ。

 事態を好転させる決定打は誰も解らない。私などは景気不景気関係なく膨張を続けていた漫画同人誌即売会に起死回生のヒントがあるのではと思っていたのだが、どうやらヒントのようでいてヒントではないかもしれない。
 漫画同人誌即売会は主にアマチュア漫画家が自分が描きたい漫画を自費出版して売る場で、同じ趣味の人間と同人誌を通じて友達の輪を広げるコミュニティーのようなものでもあり、私はそこに未来の書店の姿を見たような気になった時期があった。

 実際、喫茶店との兼業のブックカフェでサロン的な古書店を維持しながら人との交流を盛んにしていく知人も複数名しっているが、どこも莫大な利益が上がっている訳ではなく、あくまでカツカツながら経営が維持され、金銭的な利益よりも店舗を舞台に人と人との交流に価値や生き甲斐を見出すパターンである。

 つまり、書店業界が再び拡大に転じる可能性は現状では無いに等しい。未だ下げ止まりの底が見えない段階である。

晴雨堂関連作品案内
全然大丈夫 [DVD] 藤田容介監督 2008年
 古本屋を舞台に展開する荒川良々・木村佳乃主演のラブコメディ。


 
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[ 2017/05/11 12:00 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

俺も含めてやけど、気にくわん異論に対しては頭から否定ではなく「おまんの理屈もありやと思う。けんど賛成はできない」程度の姿勢でありたいもんや。 

(鋭意執筆中)
[ 2017/05/10 18:07 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

表現の自由とは(20) 柴田英里氏のtweetをめぐる紛糾について。ヘイトスピーチをめぐる見解の相違 相違を認めずに異論者を短兵急に否定してはいかんだろう。 近頃の現象[一二七六] 

見解の相違を認めずに 
異論者を否定というのは、
全体主義者と
同種の精神状態ではなかろうか。
(毎度のことながらTwitterは議論に向かない)


【雑感】たまたまTwitter上でこんなやり取りを見かけた。その一部を以下紹介する。

佐藤剛裕氏
え?「ヘイトスピーチには、それを表現の自由として認めるに足るだけの背景がある」というのがあなたの主張ですよね?

柴田英里
そんな主張していませんよ。複雑な背景があろうがなかろうがヘイトスピーチする自由があり、それを批判する自由もあるが、ヘイトスピーチを法的に規制するのは自由権の侵害であるという主張です。

Ikuo Gonoï‏氏
現代美術家が「ヘイトスピーチする自由」を主張している。完全な表現の自由とは、殺人や暴力など他者への加害も含む、自然権の自由行使状態を指す。ヘイトスピーチは加害行為であり、他者の自由も奪い社会も壊す。アートの名の下に「表現の自由」を振りかざせば何でもできるとの発想はただの中二病だ。

柴田英里
うーん。“アートの名の下に「表現の自由」を振りかざせば何でもできる”なんて思ったことも言ったこともないのだけれど。なんでこう、「自分が思ったことが真実であり正しい」という認識になるのだろう?

青野忠彦氏
柴田英里氏の一連の発言を見て思ったのは、氏が言うような表現の自由に関する言説がそれなりに有効であると信じられてた時代がかつてあったって事。でも表現の自由に関しては今確実に新しいフェイズに移行してるんだと思う。それに全く気付けていない鈍感さを晒している感じ。要するに古くてダサい。

青野忠彦氏
インターネットがここまで普及してくると、表現者が表現の自由について鈍感である事が直接的にマイノリティの存在を脅かしてしまうの。それに気付けないの表現者としてかなりやばいですよ。あんたが恥かくのは構わないけど、マイノリティを危険に晒すなよ。


 以上、目に付いた柴田英里氏の主張とそれへの反対論の代表的なモノを列挙してみた。

 私の見解を話そう。
 「表現の自由」は民主主義社会にとって欠かす事の出来ないアイテムなのだが、実は私のような庶民にとっては直接生活に影響するものではない。
 言論と表現の自由は国家権力の暴走を抑止するための第四権力を市民側が保持する云々の話はあるが、残念な事に我々庶民は学校や部活や会社などの不可解で無意味な規則に縛られてきたので不自由に我慢する事に慣れている。三度の飯と安定した社会が確保されるのであれば「表現の自由」が無くても我慢するのが庶民である。
 だからこそ、ヒトラーは三権を独占できた。ヒトラーは演説と暴力だけでドイツを牛耳った訳ではない。我慢できる庶民と無関心の庶民の「協力」があったからこそだ。ヒトラー側もそんな庶民に一時的であれ賃金増とバカンスなどの夢を実現させる事を忘れない。
 何が言いたいのかというと、「表現の自由」なんてものは当たり前のようでいて実はきっかけさえあればいつでも消滅してしまうか弱いものなのである。

 一見すると柴田英里氏の主張は古典的な自由論のようだが、私はあながち古臭くはないと思う。それよりも多様化のしんどさを私は実際に市民運動の現場で目撃・体験したので逆に佐藤剛裕氏やIkuo Gonoï‏氏それに青野忠彦氏の主張や反論の方に古臭さと短兵急さを感じる。

 今の時代、様々な民族・宗教・思想が正義を振りかざすようになった。というより昔から振りかざしているのだがグローバル化によって世界中に乱立し接触・衝突する機会が増えてきた。各々が各々の価値観に基づいて善悪を判断し悪を糾弾している状況である。
 私が学生だった80年代の時点でも既に二元論では括れなくなってきた。当時友人だった労組運動家が離婚した。彼にとっては目前の敵は国家権力や資本家だった。ところが彼の同志だったはずの彼女はフェミニズムに「目覚めて」しまい男性である彼も糾弾すべき存在になってしまったようだ。彼にとっては背後から攻撃されたような感だったろうし、彼女にとっては「最初は信頼できる男だったのにやはり他の男と同じ支配者」ということなのだろう。
 付け加えるとフェミニストの彼女はヘビースモーカーなので嫌煙派で喘息もちの私にとっては彼女も立派な加害者なのだ。高慢な理想を掲げるのであれば、ともに煙草撲滅運動に協力せよとは言わん、せめて己が卒煙するぐらい朝飯前にやれと、私は今でも彼女の志を疑い怨念に近い憤懣を抱いている。

 昨今の言葉狩りの状況を鑑みれば、もはやシンプルな加害者VS被害者、支配者VS被支配者、多数者VS少数者では括り切れなくなりつつある。
 例えばポルノは社会が全体主義に陥る際のカナリアの役目を果たしてきたのだが、一部フェミニストにとってポルノはヘイトと同様の「犯罪」である。現行法では合法でも隙あらば法改正で「犯罪」にしてしまう魂胆を持った者を複数名みかけた。「表現の自由」真理教信徒を自負する私は、フェミニストを自称する女性から何度「おぞましい」と批難されたか。
 各々が各々の正義を振りかざし、各々にとっての悪を糾弾する。そして悲しい事に各々は自分の分野外にいる他者の痛みには例外なく無頓着である。理解していると嘯く者も大勢見かけたが、それは理解しているつもりであって、多様性を主張する者に限って多様性に直面した時に馬脚を現すところを何度目撃したかわからない。
 私の保守的な価値観を批難するフェミニストが喘息もちの私に向かって煙草を吹かす行為などが典型例だろう。私に向かって「殻(保守的な価値観)を破れ」と迫りながら己は煙草を止めないのだ。

 無数にある勢力が各々の価値観に基づいた正義を振りかざし、加害表現を糾弾していったらどうなるか? 無数の正義から「加害行為」と決めつけられる事例が際限なく増え際限の無い言葉狩となる。
 それを過度か適度かを判断して実際に規制を実行するのは誰だと思っているのか?! 隙あらば全体主義に持ち込みたい国家権力ではないのか!


 柴田氏の姿勢はむしろ国家から「表現の自由」を守る闘争をする上で当たり前の姿勢だと思う。
 反原発派が「やはり当分は原発必要だから再稼働に賛成する」なんて話は聞いた事が無い。エネルギーや経済など一筋縄ではいかない考慮すべき複合的な問題が山のようにあるはずなのに、それらは無視して(あるいは運動当事者の視界に入らない)妥協せずに再稼働反対・原発ゼロを主張しているではないか。原発の脅威の前には経済の混乱など蚊に刺されたモノでしかないと考えているからだ。
  
 頑迷な姿勢の人間も多いが、同時に国家権力を相手に最初から妥協は禁物でもある事を悟っている運動当事者は行動している。表現者たちも妥協は禁物だ。
 立場が違えば「ヘイト」の意味も変わってくる。どの人たちのヘイト解釈を採用するかは絶大な許認可権を持ち隙あらば全体主義に均していきたい国家権力である。権力に言論規制の口実を与える事は危険である。


 
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[ 2017/05/06 12:05 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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